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CNCF調査: Kubernetesでの支出が増加、半数の組織が過剰プロビジョニング

原文リンク(2024-03-04)

CNCFは、クラウドネイティブなFinOpsとクラウド財務管理(CFM)に関する最新のマイクロサーベイレポートの結果を発表した。Kubernetesは回答者の49%にとってクラウド支出を増加させたが、28%はKubernetesへの移行後もコストは変わらず、24%は節約できたと述べている。回答者は、過剰支出の主な要因として、過剰プロビジョニング、認識と責任の欠如、スプロールを挙げている。

この調査では、回答者にKubernetesへの支出だけでなく、全体的なクラウドインフラのコストについても詳細を尋ねた。さらに、このマイクロサーベイでは、企業の全体的なFinOpsの歩みと、Kubernetesの稼働に関連するインフラ支出を抑制するためのステップについても質問した。

調査参加者は、Kubernetesの運用にかなりのコストがかかる理由について意見を交わした。支出超過の主な理由は、過剰なプロビジョニング(70%)で、使用後に非アクティブ化されないリソースの拡散(43%)を伴っていた。二つ目の回答群は、消費と支出に関する可視性と洞察の欠如(40%)と、個人とチームレベルでの認識と責任の欠如(45%)に関連していた。クラウド環境に移行したワークロードをスケーラビリティのために再設計しなかったことに関連する技術的負債が、過剰支出の43%を占めた。さらにその下には、リソースを大量に消費するワークロード(25%)、変動する消費需要(23%)、クラウド消費の計画/予測不足(20%)が指摘されている。

Kubernetesの支出超過に関する調査回答(出典:CNCFブログ)

回答者は、支出超過を抑制するための最善の方法として、チームや個人の意識と自己管理を挙げており(68%)、次いでコラボレーションとコミュニケーションの改善(58%)、ベストプラクティスの導入(58%)、標準化されたツールの導入(48%)、そして最後にコスト管理に関する幹部レベルのリーダーシップ(50%)となっている。

支出のトラッキングとレポーティングに使用しているツールについて尋ねたところ、回答者は主にクラウド・プラットフォーム・プロバイダーを挙げた:AWS Cost Explorer(55%)、GCP Cost Tools(28%)、Azure Cost Management(23%)である。2つ目のグループは、オープンソースと商用ツールで構成されている:Kubecost(23%)、OpenCost(11%)、Datadog(11%)、CloudCustodian(6%)である。最後に、9%がスプレッドシートを使用しており、11%が別の自社開発ツールを使用していることを認めた。

調査に参加した企業は、Kubernetesがクラウド支出のかなりの割合を占めていることを共有している。回答者の28%は、Kubernetesがクラウド費用の25~50%を占めていると回答し、さらに10%は費用の51~75%をKubernetesに費やしていると回答し、最後に5%の企業がクラウド支出の75~100%をKubernetes に費やしている。金額ベースでは、回答者の22%がクラウドインフラに毎月100万ドル以上を支払っていると答えた。一方、21%はクラウドへの支出が月額1万ドル以下であると回答している。

FinOps Journey調査の回答(出典:CNCFブログ)

ほとんどの回答者は、FinOpsの旅をまだ始めていない(10%)か、評価/調査中(35%)か、プロセスやツールを試験的に導入している(10%)という初期段階にあることを認めている。全体的なFinOps領域の運用を管理し、クラウドの消費と支出を積極的に監視・報告し、コスト削減のために継続的な改善を行うことができると回答したのはわずか20%だった。残りの18%は、資金が何に使われているかについての洞察を得るために何らかのステップを踏み出し、初期の成果を上げたと回答した。

InfoQは以前、FinOps Foundationが発表した「State of FinOps」調査レポートと、2024年にFinOpsの動きが観測可能性の分野に与える影響の予測について報告した。

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