Assaf Arkin 氏は SOA の失敗を示唆する最近のレポートに(リンク)疑問を投げかけ(リンク)、InformationWeek の記事(リンク)にある調査結果をとりあげている。その記事には次のように書かれている。
IT の専門家たちは SOA に投資したときに得られるリターンに懐疑的だ。2007 年に InfomationWeek が WEB 上で行った 278 人の IT の専門家を対象にした調査によると、SOA を使っている人のうち 32 ％がプロジェクトに不満を感じていることがわかった。そのうちの 58 ％は SOA のプロジェクトによって自分たちの IT 環境が一層複雑になったとし、30 ％は予想以上のコストがかかったとしている。SOA を使っている回答者のなかで期待以上の結果が出せたと回答したのはたった 10 ％だった。この調査結果は Nucleus Research 社によって確認されており、それによると、対象となった 106 の組織のうち 37 ％だけが SOA 技術とプログラミングへの投資にたいして ROI を実現していた。
彼はこれをソフトウェア開発における業界平均と比較し、「業界の標準を考えると、これはそれほど不吉なことでも悲観的なことでもない。ちょうど平均的な結果だろう」と見解を述べ、次のように断定している。
今後変わっていくのは、成功率ではなく、もっとおもしろいことを上手く実現し、成功に導く能力だ。そこが変化するポイントであり、私たちが実現することのできる可能性である。
そこが変化するポイントであり、私たちが実現することのできる可能性である。
けれど、業界の平均は今後も変わらない。主張を通すために文脈を無視した統計を使っている記事は、もっともらしく聞こえるが、実は何も言っていない。この記事にはほかにもひどい誤りがあるが、その一点は、誤った認識が広い範囲に伝わってしまう傾向があるという意味で際立っていた。
ZDNet の Joe McKendrick 氏は自分の記事(リンク)のなかで SOA 失敗の意味を(リンク)分析している。その中で彼は「率直にいうと、おおきな失敗というのはいまだ聞いたことがない。でも、多くの企業にとって、SOA への発展に向けた重要な決定をくだすのは時期尚早だ」と述べている。しかし、一方で彼は SOA への努力が問題にぶつかっていることを示すいくつかのサインを確認している。
- 真の SOA の欠如。企業は、自分が SOA を使っていると思い込んでいるだけかもしれない。組織をまたがったサービスの原始スープを構築し、SOA がそこから進化してくるのを望んでいるだけかも。
- 複数の事業単位による再利用やシェアリングの欠如。そのようなサービスは、より効果的なガバナンス戦略によって日の光のもとに連れ出されるまでは、力を発揮できないかもしれない。あるいは、実際にシェアリングは実現するかもしれないが、ビジネスがそれらの数的指標を追跡できない。
- 長い目でみれば、結局は得られる以上のお金がかかってしまう。
- いままで以上にベンダ依存になっている。SOA の目的はベンダへの依存姓をなくすことなので、コンポーネントやサービスは必要に応じて取り換えてよい。
みなさんは調査結果に(リンク)同意するだろうか？ もしみなさんが SOA に関する成功談や失敗談をもっていて、その体験を他の読者と共有してくれるなら、オリジナルの(リンク)記事(リンク)を見てほしい。
原文はこちらです：http://www.infoq.com/news/2008/08/survey-soa-failure