5ヶ月のベータ(参考記事・英語)リリース期間を経て、SpringSourceはSpringSource dm Serverバージョン1.0を発表した(リンク)。SpringSource dm Serverは従来のEJB関連の標準とは対照的に、コア部分に(Eclipse Equinoxコンテナを介して)OSGiを使用している。一方、SpringSource dm ServerはWARベースのデプロイをサポートしており、Webサーバ・コンポーネントにはTomcatを利用している。SpringSourceのブログでは、早期導入者の満足気な声がいくつか引用(リンク)されている。
ほとんど苦労することなく、私たちは標準的なSpring/Tomcatベースの一体型Webアプリケーションをいくつかの小規模なOSGiバンドルへと分けることができます。これにより、顧客はさまざまな懸念事項から解放されます...
Integrate AS シニア・コンサルタント
Arne Seime氏経験上、既存のwarファイルを新しいサーバへ移行し、その後、段階的にモジュール化するのは容易です。私の考えでは、ユーザがこれまで作成してきたようなある種のアプリケーション拡張を備えたOSGiはJavaアプリケーションサーバの将来像であることは間違いありません...
Conscius Finance A/S CTO
Soren Dalby Larsen氏
Eclipseとサーバ・デプロイメントやリポジトリ管理との統合は見事です。
Javaエンタープライズ開発はその暗黒時代から抜け出しつつあるようですね...
North Island Software
John Thomas氏
これらの感想を本サーバ発表直後の初期見解(参考記事・英語)と対比させることは効果的である。コメントには、既存のSpringスタックがどのように他のアプリケーションサーバやライセンス問題に対応していくのかという懸念事項が含まれていた。
InfoQはSpringSourceのCEOとこの新しいアプリケーションサーバについて話す場を設けた。Johnson氏は、彼の著書であるJ2EE without EJBまで遡り、必要に応じたアプリケーションサーバというコンセプトを提唱していたと言及した。そして、SpringSource dm Serverによりこれが現実のこととなった。続いてInfoQがSpringSourceのコア部分に関して質問したところ、Johnson氏はこう説明した。本サーバのベータプログラムを拡張した結果、数多くのライブラリがテストされてきた。SpringSource OSGi バンドルリポジトリ(リンク)は現在1000エントリに達しようとしている。氏は続いて次のように述べた。GPL関連のライセンスに関する懸念事項、およびSpringSource dm Server上でEPL Eclipse Equinox Serveを利用する方法は、本サーバのFAQ.で検討(リンク)や回答が詳細に行われてきた。また、SpringSourceは、引き続きOSGi標準を発展させるためOSGi Allianceとともに作業に取り組んでいる。
続いて対談は、今後のJava EE 6プロファイルサポートの可能性へ(リンク)と移った。Johnson氏はこう述べた。現在これらの仕様は策定中であるため、明確に述べることはできないが、物事が予想通りに進めば、SpringSourceはWebプロファイルのサポートを行う予定だ。レガシーなEJBから離れることができれば、WebBeansやEJB 3.1がサポートされる可能性も高い。
対談を終えるにあたり、InfoQは、ベータリリースでJohnson氏が最も驚きをおぼえた点について尋ねた。氏は、SpringSource dm Serverのリリース以前に、OSGiベースのソリューションを内部で築こうとしてきた起業の数に驚かされたという。最後に、Johnson氏はSpringSource dm Serverにおける今後の方向性について次のように語った。Springがアプリケーションサーバ・アグノスティックでい続ける限り、SpringSourceは、SpringSource dm Serverが最適なSpring実行環境になるよう引き続き強化を行うつもりだ。さらに、来年に向け管理面の強化やクラスタリング・オプションについて計画中であることも語ってくれた。