毎年恒例となったAdobeのMAXカンファレンスが17日にサンフランシスコで始まった。基調講演では、クラウド/クライアントコンピューティング、エン タープライズのRIAそしてさまざまなデバイス(コンピュータ、テレビ、携帯電話など)間で一貫性のあるプラットフォームを作成することなど、多様なテー マが取り上げられた。その講演を、RedMonkは以下のようにまとめた(リンク)。
本日のAdobe MAXは、結局すべてがプラットフォームに関してでした。それはRIA、つまりFlash、Flex、AIRなどを実行する集団です。特に、Adobeの 課題ということになると、Macromediaが逆取得したようです。PDFやCreative SuiteがAdobeにとってドル箱であることは誰もが知っていますが、展望や課題はつねにFlashです。全くそうあるべきです。単刀直入に言うならば、PDFやCreative Suiteについては、それほど多く言うことはありません。Adobeは、それらを閉じ込めてしまいました。その誇張表現を正しく言い換えると、実際には ドキュメントのより一般的なトピックについて言うべきことが多くあります。すなわち、Acrobat.comやLiveCycleのBPM 分野です。そして、Creative Suiteでは大いに盛り上がりをみせています(XMPは役に立たないものです)。
しかし、注意を引きたいところに関しては、AdobeはFlashプラットフォームにその資源を費やしています。そうした展開が、成長の元になり、土壌となり、新たな、将来の利益をもたらします。
具体的な製品発表の観点では、MAXではFlex 3.2(リンク)およびAIR 1.5(リンク)の紹介があった。Flex 3.2の新機能は、以下のとおりである。
- コミュニティで提供された修正を含む、数多くのバグ修正。バグ修正の完全なリストは、ここで参照することができる。
- Flash Player 10のサポート。Flexフレームワークは、新機能を使用していないが、デベロッパはFlash Playerの最新リリースにある新機能を利用するコードを記述することができる。
- Justin Everett-Church氏の導入記事を読むことで、Flash Player 10を詳しく知ることができる。
- Flash Player 10の機能は、コンパイラ引数に、-target-player=10と設定する(またはflex-config.xmlで適切な更新をする)ことで、有効になる。
- Adobe AIR 1.5のサポート。Flash Player 10のサポートと同様に、デベロッパはAdobe AIR 1.5で利用可能なあらゆる新機能を利用することができる。しかし、Flexフレームワークは新機能自体を公開していない。
- amxmicを使用し、Abobe AIRをターゲットにすると、このSDKはFlash Player 10を使用可能にするように構成される。
- サンドボックスおよびマルチバージョンアプリケーションのサポート。Flex 3.2は、アプリケーションデベロッパが複数のサブアプリケーション間で機能を分割し、それらを相互運用可能にする機能を追加する。(3.2からの) Flexのさまざまなバージョンを使用してアプリケーションは開発され、第三者によって提供されたコードをアプリケーションが安全にロードできる非トラス テッド環境で任意的に稼動することができる。詳しくは、関連ドキュメントを参照のこと。
AIR 1.5の強みは、以下のとおりである。
- 暗号化データベースのサポート
- Flash Player 10のサポート
- SquirrelFish(30%以上の高速Javascript)を含むWebKit のアップデート
条件付きブレークポイント、ウォッチポイントおよび例外ブレークポイントを含む拡張デバッグサポートで、FlexBuilder 4はプレビューされた(リンク)。
AdobeはCoCoMoのベータ版をリリースした(リンク)。それは、デベロッパがリアルタイムソーシャル機能を「クラウド」コンピューティング経由でWebアプリケーションに追加することができるサービスとしてのプラットフォームである。
Webアプリケーションに追加できるリアルタイムソーシャル機能は、以下のとおりである。
- 強固なデータメッセージング
- VoIPオーディオ
- Webcamビデオ
- リアルタイムファイル共有
- テキストチャット
- コンテキストのプレゼンス