Sebastian Hermida氏(リンク) は自分たちがどれだけうまくアジャイルを採り入れているか、チームが理解を深めるのに役立つ無料で使えるオンラインのツールを作った。サイト「abetterteam.org」(リンク)はJames Shore氏とShane Warden氏の本『アート・オブ・アジャイル デベロップメント(The Art Of Agile Development)』(リンク)に出てくる「アジャイル度を評価しよう」(リンク)というクイズに基づいたものだ。
このサイトではShore氏とWarden氏によって書かれたクイズをとりあげ、ツールを使ってチームに評価結果を示す。このツールはクイズの答えを最大限に引き出す手助けをしてくれる。チームは「abetterteam.org」(リンク)を使って、『アート・オブ・アジャイル デベロップメント』に書かれている5つの主要なカテゴリ(考えること、協力すること、計画すること、リリースすること、開発すること)を網羅する50を超える質問に答える。
そしてすべての質問に答え終わると、カテゴリごとの得点が視覚的に表現されて出てくる。とりわけ、その得点から自分たちの状況にあわせたリスクのレベルが分かる。さらに、このリスク評価に基づいて、チームが次に改善するともっとも効果が出ると考えられるおすすめのプラクティスを示してくれる。
またこのサイトはクイズをやった結果をそのつど保存しておいて、次にまた表示してくれるので、時を追うごとの経過をさかのぼって見るのに役立つ。
ツール自体の表だった機能以上に、abetterteam.org(リンク)がこのクイズを使う一番のメリットとして強調しているのは、どうやってアジャイルに取り組んでいくかについてチームの中で役に立つ議論を巻き起こして促進できることだ。
これをふまえて、Sebastian氏は彼自身の体験についてInfoQに次のように述べている。
昨年、James Shore氏とShane Warden氏の書籍『アート・オブ・アジャイル デベロップメント』を手に入れたとき、この本の中にある「アジャイル度を評価しよう」というクイズに大きな可能性を感じた。夜、家に帰る電車の中でひとりでクイズをやってみたんだけど、すぐに自分のチームのみんなとこのクイズをやったなら、どんな議論ができるだろうかと思った。私が一度これをやったとき、気づいたことがある。チームがアジャイルかどうかに関わらず、質問にひとつひとつ答えていく中で会話が生まれることが本当に価値のあることなんだと気づいたんだ。
この質問表をネタに議論を導くことは、一緒に働いているチームがお互いを知り、信頼と誠実さを築き、XPプラクティスに組み入れることに集中する方法だ。あなたたちはすぐに手強い質問に取り組みはじめる。テストは書くつもり?先にテストを書くことについてはどう?ペアで作業するつもり?などなど。
abetterteam.org(リンク)で提供される無料ツールを使って、自分たちが考えていることをお互いに知るために、お昼下がりにお茶でもしながらチームで話し合う時間を作ってみてはどうだろうか。覚えておいてほしいのは、このサイトが強調しているように、「重要なのは会話だ」ということだ。
原文はこちらです:http://www.infoq.com/news/2009/02/sbastn-abetterteam-dot-org