Expression Web SuperPreviewにより開発者は、様々なブラウザにWebページを同時にレンダリングできるので、レイアウトの問題点を発見できる。SuperPreviewは、Expression Webへ統合された形のほか、スタンドアロン版としても提供されることになっている。スタンドアロン版は無料で利用できるようになる予定で、その試用版「Expression Web SuperPreview for Windows Internet Explorer(サイト)」が今日からダウンロードできる。
この新製品が利用可能になったのとほぼ同時刻に、Microsoftは同製品とその開発のきっかけを説明した記事(サイト)を発表した。
今日のブラウザ戦争に比べれば、90年代後半は取るに足らない小競り合いに思えます。FirefoxとIEに加えて、今ではSafariやOpera、Chromeのマルチプラットフォーム版があり、携帯電話向けのブラウザも豊富です。さらに、こうしたブラウザすべてに複数のバージョンが存在し、その多くが異なるレンダリング特異性を持っているのです(IEのバージョン6、7、8のことを言っているのですよ)。
Web開発者が今日抱えている共通の問題を挙げて、記事は以下のように続いている。
- ほとんどのブラウザでは、複数のバージョンを並べてインストールできません。最新バージョンが古いバージョンを置き換えてしまいます。ですから、(バーチャルマシンを使っているか、不安定なレジストリのハックをしない限り)同一マシン上にIE6とIE7を入れることはできません。
- 多数のブラウザがMacとWindowsの両方をサポートしています。開発者は(少なくとも)Mac版Safariでテストしたいのです。Mac版SafariはWindows版のSafariとレンダリングが異なります。
- ブラウザテストが扱いにくい人間工学になっています。多数の開発者はステージングサーバー上にサイトをロードし、ずらりと並べたマシンで様々なブラウザを動作させています。それぞれのマシンに手作業で1ページずつロードしてから、個々のマシンに歩いて行って異なるモニターを比較しなければなりません。
SuperPreviewでは、現在利用可能になっており最も広く使われているブラウザをサポートすることにより、業界によって作り出されたこうした問題に取り組むWeb開発者の助けとなることを約束する。
MIX 2009で行ったインタビュー(サイト)において、Expression WebのGroup Program ManagerであるErik Saltwell氏は、SuperPreviewが機能する方法を以下のように説明している。
あなたのコンピュータをチェックして、ローカルにインストールされたブラウザがあれば、そのブラウザをアプリケーション内で見て、ブラウザのレンダリングを確かめられるようにします。コンピュータにインストールしていないブラウザを確かめたい場合は、たとえばMac上のSafariなど、所有していないブラウザのレンダリングさえ見られるようにするために、現にクラウドサービスを構築中です。
SuperPreviewは複数のディスプレイモードをサポートしている。利用可能なビューのひとつに、以下のスクリーンショットで示したような横並びのビューがある。さらに、透過的なオーバーレイもサポートしているので、開発者はページのどこの要素が乱れているかを正確に調べることができる。
今日から利用可能なプレビュー版は、IE6、7、8でのみ機能する。IE6はWindows 7では利用できず、IE7は以前からインストールされていた場合のみ利用でき、IE8はシステムにインストールされている場合に限り利用できる。SuperPreviewのこのプレビュー版は、2009年10月1日に期限切れとなる。
原文はこちらです:http://www.infoq.com/news/2009/03/expression-web-superpreview