ますます複雑化するニュース産業において、その存在を維持するために、New York TimesはTimes Developer Networkを通じてRESTベースのAPIを構築した。現在は公式β版だが、多数の利用可能なAPI一覧が存在する。大部分のAPIはXMLとJSONを戻り値としており、非常に良いドキュメント化がされている。他のRESTプロバイダはNew York Timesの標準化を模倣してゆくだろう。
- 記事検索API：1981年から今日までのNew York Times記事内から、見出し、要約、付随するマルチメディアへのリンクを検索する。
- ベストセラーAPI：特定のベストセラーに対するランク履歴を含む、New York Timesの全ベストセラーリストからデータを取得する。
- 選挙資金API：アメリカ合衆国連邦選挙委員会ファイリングに基づいた、大統領選挙への寄付と支出のデータを取得する。
- コミュニティAPI：NYTimes.comユーザによるコメントを取得する。
- 議会API：特定の下院と上院メンバーに関する情報を含む、アメリカ議会の投票データを取得する。
- 映画レビューAPI：レビューとNYT Critics' Picksへのリンクの取得ができる。また、キーワードを用いた映画レビューも検索可能である。
- ニューヨーク州議会API：ニューヨーク州上院と議会についての、メンバーと委員会情報を取得する。
- 不動産API：ニューヨーク市における不動産リストと売上高についての集積データを取得する。
- タイムズニューズワイヤーAPI：最新のタイムズ記事について、リンクとメタデータを取得する。
- タイムズピープル API：タイムズピープルのプロフィールと活動データを取得する。
- タイムズタグ API：検索クエリにマッチする項目を取得し、タイムズ辞書によるフィルタリングを行う。
現在、全てのAPIは無料で利用できるが、APIには多くの制限がある。例として、選挙資金API、議会API、ニューヨーク州議会APIは商用でのみ利用可能だ。 他のAPIは全て、非営利、非競合目的に厳しく制限されている。また、もちろんAPIの課金形態が考案された後に、利用料金が将来に渡って請求されないという保証は無い。
これらのAPIを開発者が利用することをより容易化する為、MicrosoftとNew York TimesはNew York Times Silverlight Kitを共同で提供している。その名の通り、このツールキットはSilverlightと他のMicrosoft技術を販売促進することに重点を置かれている。これはプロジェクトの目的に反映されている。
- 全てXAMLとすることで、ほぼコーディングレスでAPIを利用出来る為、デザイナーと開発者はAPIを簡単に利用できる。
- Expression BlendとVisual Studioの開発経験を用いられる様にする為、Design-Timeサンプルデータが含まれる。
- テスト容易化とデータバインディングを両立させる為、コンポーネント間を切り離すためにMVVMデザインパターンを使用する。
Microsoft Permissive Licenseと銘打っているものの、現在はソースコードの利用はできない。DLLと関連したデバッグシンボルのみ1.0.1リリースされている。