GraniteDSはLiveCycleやBlazeDSの代替となるフリーのオープンソースであるが、その2.0.0が今週のはじめにリリースされた。そこではきわめて重要な新機能が追加されていると同時に構造も再構成されている。新機能には次に挙げるものが含まれている。
- 永続層サポート
- OpenJPA
- DataNucleus/JPOX
- アプリケーションサーバサポート
- GlassFish v3
- WebLogic 10
- Google App Engine
- OSGiサポート
- POJOのみ
- Springセキュリティサポート
Tideフレームワークにも機能が追加されている。これについて、プロジェクト創始者であるFranck Wolff氏は次のように語っている。
GraniteDS "Tide"フレームワークはいまや成熟しており、JBoss/Seamに影響を受けて、いくつかの機構をFlexサイドに持ってきています。それがすなわち、イベントとオブザーバ、インジェクションとアウトジェクション、コンテキストとサブコンテキストおよびマネージドBeanといったものです。今やFlexアプリケーションを設計する際には、かつてのJSFアプリケーションがWeb層において準じていたのと同じようなアーキテクチャを用いることができます。Seamフレームワークとの統合は完成しているので、既存のJSF/Seamアプリケーションのサーバサイドコードを一切変更することなく、Flexのフロントエンドを作成することができるのです。
これ以外にもある大きな変更のうちの一つが、ソースコード全体に対するパッケージと構造の再構成である。このため、GraniteDSの1.x系を利用している場合には、2.0.0に移植するためにいくつかのステップを踏む必要がある。この詳細は「GraniteDS 2.0ベータ1 マイグレーションノート」において解説されている。
GraniteDSチームは現在2.1.0のリリースに向けた取り組みを行っており、そこに含まれることを期待されているのが、JBoss/Seamが持つSpringおよびEJB3フレームワークと統合する機能のためのサブセットである。究極の目標はサーバサイドのフレームワーク(Seam、Spring、EJB3)を意識せずに、FlexサイドでTideが利用できるようなソリューションを提供することである。なお、もしWeb Beans(JSR-299)の仕様と実装が入手可能になった場合には、それと統合するサポートも提供されることが期待できる。