Microsoftの.NETに対するビジョンは広い。すべてのプログラミング言語を直接または互換性レイヤを通してサポートさせようする願望に加えて、すべての通信のフレームワークやデータストレージエンジンも集約しようとしている。しかし、WCFが通信のAPIの標準化を進めている一方で、Microsoftの汎用データアクセスモデルであるEntity Frameworkは出遅れてしまっている。
現在までに挙っている大きな問題は、ADO.NET Entity FrameworkはOracleのようなMicrosoft以外の主要なデータベース製品に対しては、そのままでは使えないということだ。そしてこの状況が生み出したのは、サードパティベンダがこのギャプを埋めることだった。
そのようなベンダの1つがData Directだ。彼らの製品の最大の長所は100%マネージドコードでできているということだ。普通、こんなことはたいしたことではないが、この場合は、完璧にOracleクライアントの使用を避けることができる。
もうひとつのベンダがDevartだ。Devartの製品はDevartの製品はData Directよりも少し前からあり、Data Directの製品と競合する特徴がある。もちろん、Data Directと同じでOracleクライアントが不必要なことが、第一に挙げられる特徴だ。
Oracle自体は不思議なことに、この問題を静観している。ODP.NETを提供しているが、これは標準的なADO.NETのデザインパターンに対しては限界がある。