MonoDevelopは、Linux、Mac OS X、そしてWindowsをサポートする初めての.NET向けクロスプラットフォームIDEになった。
MonoDevelop バージョン2.2は現在、ベータ版だ。過去のバージョンではMac OSへインストールし実行することができたが、今では正式にサポートされている。しかし、もっとも素晴らしい変更点は、Windowsがサポートされたことだ。Windows用MSIインストーラで提供されて、GTK#以外はすべてが含まれている。GTK#は別にインストールする必要がある。また、インストールには.NET Framework 3.5が必要だ。
MonoDevelop 2.2の新しい特徴は以下の通り。
- 複数のランタイム向けに開発できる – アプリケーションは、Windows上のマイクロソフト.NETやMono、Linux上で動くその他のMonoのバージョンを実行環境にできる。
- .NET 4.0の初期版をサポートしている – これには最新の Mono か.NET Framework 4.0が必要。
- 統合デバッガをサポートしている – Monoアプリケーションもネイティブアプリケーションもデバッグできる。また、Linux上のASP.NETをデバッグできる。
- アドイン – ASP.NET MVC、 IPhone、そしてMoonlight向けアドイン。
Miguel de Icaza氏によれば、MonoDevelop開発チームはもっと多くの言語をサポートしたいと考えている。
サポートしたいのはGtk#、SilverlightやASP.NET、Boo、C#、F#、Visual BasicまたはWindows.Formsのような.NETのプロジェクトだけではありません。Python、C/C++やValaのような他の開発環境もサポートしたいと思っていますし、Flash、PHP、Ruby、Rails、 Flex、その他のクロスプラットフォームIDEが必要なコミュニティに対しても存在感を強めていきたいと思います。
Icaza氏が説明した重要な変更のひとつは、すべてのコードが新しいライセンス下へと移行したことだ。
MonoDevelopのライセンスをGPLから、LGPLまたは、MIT X11ライセンスへ移行しました。GPLに依存していた古いコードすべて書き直しました。これからもGPLのコードが混入しないようにしていきたいと思っています。
ライセンスが変ったので、MonoDevelop 2.0にはあったF#のサポートは2.2では削除された。F#のプラグインは当初、GPLライセンスで公開されていたからだ。