GoogleはGearsのさらなる開発には興味がなく、そのかわりにHTML 5を推進するようだ。
Mac OS上のChromiumに関して登録されたバグであるIssue 13161のなかで、Mac向けのGoogle ChromeのテクニカルリードであるMike Pinkerton氏が、「我々は、Mac上のGrearsをサポートしておらず、代わりにHTML 5を追加するつもりだ」とコメントし、Gearsがサポートされてないと述べている。このバグのステータスは「Won't Fix」である。従って、将来リリースされるMac上のChromeでは、オフライン参照やドラッグアンドドロップのためにGearsを使用しない。
Pinkerton氏によって述べられた理由は、オフライン参照やその他の現在Gearsが提供している機能が利用可能であるHTML 5を優先するからというものだ。問題なのは、HTML 5が完全に標準化されるまでには、まだまだ時間がかかり、IEがサポートをしていないということだ。Googleのこの方針変更は、HTML 5が成功するのは間違いないと彼らが確信していることを表している。またMicrosiftでさえHTML 5の一部をIE 9に含めようとしている。
その一方で、Googleの広報担当者が、Gearsに対するGoogleの方針を次のように明確したいと考えているとL.A. Timesが報じている。
我々はGearsを利用しているサイトに影響を与えないようにGearsのサポートを継続していきます。しかし、私たちは開発者がHTML 5をに移行してくれることを望んでいます。なぜなら将来的にすべてのブラウザで利用できるようになる標準ベースのアプローチだからです。
つまり、Googleは既存のGearsのコードに対するバグの修正は引き続き行うが、新しい機能は付け加えないということだ。このことから開発者は、「可能であればHTML 5へ移行せよ」ということがわかるだろう。