Michael de la Maza氏は、ストーリーポイントとは厳密には何なのか?という疑問を投げかけている。彼がえを探したところ、「ストーリーポイントとは漠然とした時間単位を表すものだ」、「ストーリーポイントはスクラムチームが使っている任意の測定基準であり、1つのストーリーを実装するのに必要な労力を測るために使われる」、「ストーリーポイントの見積りは、あるフィーチャ(機能)を開発するのに関連する労力、それを開発する複雑さ、それに付随するリスクなどをまとめたものだ」[Mike Cohn, Agile Estimation and Planning、邦訳:「アジャイルな見積りと計画づくり」]など、いろいろな意見があることがわかった。
Michael氏はストーリーポイントがどのように使われるか文書化しようとした。ところが、「実際のところ、ベロシティは確かに生産性の測定基準である...」という意見もあれば「生産性を測るためにストーリーポイントや理想日を使うのは間違っている。なぜなら、チームはポイントの意味を次第にインフレさせてしまうためだ...」という意見もある。
Michael氏はすっかり困惑して、疑問に思った。ストーリーポイントとは何なのだろう?アジャイルやスクラムが初めての人にはどう説明すればよいのだろう?
Dan Rawsthorne氏は次のように答えた。
- 通常、チームは生産性の指標にベロシティを使うことを好みます。外部に対して、自分たちがどれだけ速いのかを話したいためです。
- ベロシティが意味のある指標になるのは、プロジェクト全体を通してストーリーポイントが一定なときだけです。そのためには、チームはプロジェクト全体を通じて変わらない標準的なストーリーを1つか2つ用意しなければなりません。
- もし「この基準ストーリーがチーム内で一貫性があるだけでなく、チームを超えて一貫性があるなら、ベロシティは生産性を測るだけでなく、チーム同士で意味のある比較ができるようになり、組織内で使えるでしょう」 ただし、このプラクティスに強く異を唱えている人もいます。“Misuse of Velocity in Agile Projects” を参照。
- チームのストーリーポイントが安定してくると、今後のリリース計画セッションで、どれくらいの仕事が完了するかラフな見積りをするのに使えます。
Ron Jeffries氏はこう答えた。「ストーリーポイントは1つのストーリーを実装するのに要する時間の相対的な評価基準であり、(ストーリーという表現と同様)XPから受け継いだものです。ストーリーポイントは、具体的な時間をコミットすることなく、難易度を見積ることを目的としています。したがって、チームの大きさやタスクにかける時間の違いにより影響を受けるものではありません」 「そうです、ストーリーポイントは規模や複雑さを測っているのです。"規模"や"複雑さ"という言葉は、"それをやるのにどれくらい時間がかかるかという観点で、どれくらい難しいのか"を意味するのに使われています。」 最後にRon氏はこう述べた「自分は(他の専門家も)もはやストーリーポイントを必要なものとは見なしていません。」
InfoQの以前の記事: スプリント計画:ストーリーポイント VS 作業時間