Googleは最近、Chrome OSのステータス、Chromeで実行されるアプリケーションの新しい市場、そして、Chromeでのクラウド印刷サポートなどChrome OSデバイスの準備に関する新しい開発についてアナウンスした。
Googleは、2009年の6月にChrome OSと呼ばれる新しいOSを開発していること をアナウンスし、2009年の11月に最初のプロトタイプが公開され、今年の年末には、Chrome OSが搭載されたデバイスが登場する計画である。プライムタイムの準備ができていないデバイス、OSを搭載したノートPCを販売することは意味がないように見えた。そのためGoogleは、Chrome OSを実行した不特定の数のノートPCを、ビジネスマン、開発者、ユーザ、学生にテスト目的で提供するパイロットプログラムを作った。パイロットデバイスは、クロム(chromium)の元素記号からCr-48と呼ばれている。これは、12.1インチの画面、フルサイズのキーボード、そしてタッチパットを持っているが、商用デバイスは、製造者が決めた異なるサイズで提供される。最初のデバイスは、2011年の中盤にAcerとSamsungから提供されることが予定であり、その後すぐに他の企業からも提供される。
Googleは、新しいOSのインターフェイスであるChromeを拡張している。たとえば、彼らはV8向けのChromeのJavaScriptエンジンであるCrankshaft(GoogleによればV8のベンチマークスイートで以前の2倍の速度が出ているという)という新しいコンパイル基盤を紹介した。Crankshaftは、Googleが長い間投資している領域である、重いJavaScriptを使ったアプリケーションのパフォーマンスを向上させる意味がある。
そのほかの拡張領域としてWebGLがある。Googleは、1000匹の魚が泳ぐ3Dアクアリウムと人間の体の3Dビューを先日、サンフランシスコで開催されたメディアイベントでデモした。これは、ANGLEを使ったものではなく、Windows上でWebGLを使った他のGoogleプロジェクトであるが、GPU上でWebGLが実行されている。
Chrome OSは、最初にクラウドとブラウザ上でアプリケーションが実行されるように調整されており、ドキュメントの編集はその次である。デバイスは、ブロードバンド接続がインストールされる予定だが、Chrome OSは、オフラインモードで実行されるアプリケーションもサポートする。OSは、ネットワークを通じて自動的に更新され、とても安全だとうたわれている。
そのほかの関連する開発は、すでに500以上のアプリケーションが提供されている、Chrome上で実行されるアプリケーションのオンラインマーケットであるChrome Web Storeのアナウンスである。アプリケーションは、Chromeインスタンスに一度インストールされると、ユーザーが持つ他のマシンのインスタンスからもアクセスすることができるようになり、エクステンションのように動作する。ストアは、Chrome OSのアプリケーションを売買するするためにオープンした。
そのほかのChrome OSの開発準備として、Google Cloud Printがあげられる。これは、様々なインターネット接続デバイスからクラウドが有効なプリンタやChromeがインストールされたPCに接続されたレガシなプリンタに対して、印刷を可能にする技術である。クラウドが有効なプリンタは、これまでのところ存在していないが、Googleは、プリンタ製造社やプリントサービスプロバイダとともにこのサービスのオープンスタンダードを提供したいと考えている。このプリンタは、中間デバイスなしで、直接クラウドに接続できるプリンタである。または、Chromeが実行されているPCで、そこに接続されているレガシプリンタを使用する。このケースでは、Chromeは、プリンタプロキシの役割を果たす。この機能をテストするには、現在開発中のChrome 9が必要である。Chrome OSは、ドキュメントの印刷にこの機能を使用し、OSはプリンタドライバを持つ予定はない。