Microsoftは、WindowsでSoCプラットフォームをサポートしようとしていると発表した。これにより、ソフトウェアとハードウェアメーカーは、Microsoftのオペレーティングシステムで動く、様々な形式のデバイスをターゲットにできる。
CES 2011の間、 Microsoftは、次期バージョンのWindowsはシステムオンチップ (SoC) プラットフォームをサポートすると発表した。SoCは、1つのチップに出来る限り多くのコンポーネントを統合しようとする試みであり、フルサイズのシステムの計算能力を提供しながら、必要とするスペースはわずかであり、消費電力は非常に少ない。Microsoftは、ARMアーキテクチャでビルドされているNVIDIA、Qualcomm、Texas InstrumentsのSoCでWindowsを動かそうとしているところだと発表した。同時に、Intel と AMDは、WindowsでSoCプラットフォームを作り出すために、x86 32-bit と 64-bitのプラットフォームに新しい技術を導入し続けるだろう。
Mike Angiulo氏は、MicrosoftのWindows Planning, Hardware & PC Ecosystem部門の副社長であり、CESのSteve Ballmer氏のキーノートの間、Intel Atom SoCで動くWindowsのデモを行った。ここで示されたWindowsプロトタイプのバージョンは、AtomとARMで動くように拡張されたWindows 7だった。SoCは親指の爪ほどの大きさで、マザーボードは小さな携帯電話の大きさだ。そのため、バッテリーとスクリーンと共に携帯電話の中に構築でき、同時にWindowsの完璧なバージョンを動かせる。Angiulo氏によると、Intel Atom SoCは「今日、Windows上で動くすべての既存のソフトウェアとハードウェアアプリケーション」と互換性がある。「Windows上で動くものは何でも、ここで難しい設定などなくすぐに動く。」
Angiulo氏は、QualcommのSnapdragon、Texas InstrumentsのOMAP、NVidiaのTegraでWindowsを動かして見せた。これらは、すべてARMアーキテクチャベースだ。もともとIntelのAtom上で動くものと違って、WindowsアプリケーションはARM上で動くためにリコンパイルする必要がある。ARMで動くWord、PowerPoint、IE9のハードウェアアクセラレーション対応のHTML5、フルHDビデオが紹介された。また、プリンタドライバがARM用にリコンパイルされた後、標準的なプリンタで印刷した。ARMベースのプラットフォームの利点は、消費電力が非常に少ないことだ。
SoCのWindowsは、Microsoftとメーカーが、様々な形式であらゆる種類のデバイスをターゲットにする機会を与えている。Windowsエコシステム全体、つまり、オペレーティングシステムとそのために構築されたアプリケーションは、タブレット、エネルギー効率の良いネットブックとラップトップ、Surface、そして、将来出現するかもしれないその他のデバイスに入り込むだろう。また、スマートフォンでさえターゲットになるだろうが、MicrosoftはすでにPhone 7を持っていることを考えると、これは妙な考えだと言える。
ロードマップは明らかにされなかった。Windowsのこのバージョンがいつ製品になる準備ができるのか、または、何と呼ばれるのかは知らされていない。おそらく、Windows バージョン8のようなものだろう。