Microsoft Technical Computing Groupは、Python Tools for Visual Studio (PTVS)オープンソース プロジェクトをアナウンスしたばかりである。PTVSは、 IronPython Tools for Visual Studioコードベース(IronPython 2.7に導入された)上で改善され、 CPython, クラスタのサポート、.NETにおける NumPy やSciPyのような新しいモジュールを追加した。
アナウンスされた主なフィーチャには以下のものがある。
- 高度な編集機能、インテリセンス、ブラウジング、 “Find all refs”機能、REPLなど
- CPython と IronPythonのサポート
- ローカルとクラスタ/リモート デバッギング
- 複数ビューによるプロファイリング
- 統合された IPython REPLを介してインタラクティブな並行計算
- HPC クラスタ とMPI サポート、デバッギングのサポートも含む
- .NET用NumPy と SciPy
- クラウド コンピューティングのサポート(近々)
- Dryadのサポート(大規模、データ集中型並行プログラミング)(近々)
- 無料なオープンソース(Apache 2.0)
このタイミングでのアナウンスが既に混乱を呼んでいる。特に IronPython Tools for Visual Studio と Python Tools for Visual Studioとの違いについてである。Microsoftは、PTVSは、以前のコードベースを改善した。すなわち、置き換えであることを明言している。現在ベータであるPTVSは、IronPython 2.7と一緒にはリリースされなかった。2つのチームは、 IronPythonの次のメジャーなリリースでは、PTVSを推奨のツールにするべく開発している。
Microsoftの Software Design EngineerであるDino Viehland氏はこの状況を次のように言っている。
PTVSには、 IronPython Tools for VSにある全てのフィーチャを維持し、かつ多くの新しいフィーチャも加えます。初心者向けに、REPLとCPythonと他のPython実装用のデバッギングの両方を追加します。 CPythonへのプロファイリングのサポート、複数の言語バージョン(2.5から3.2)を追加しました。CPythonのプロセス向けに、ローカルとリモートの両方のプロセスを加えました。また以前あったフィーチャを全てサポートしています。IronPython用の素晴らしいインテリセンスやドラッグ&ドロップによるGUI開発などがその中には含まれています。しかし我々は特別な領域- High Performance Computingにおける新しいフィーチャの開発に注力しています。最初のベータで、焦点を当てているのが2つの異なったシナリオを可能にすることです。MPIを介したバッチ処理とIPythonを介したインタラクティブなコンピューティングです。バッチ処理には、簡単な"F5"シナリオによるパブリッシュとクラスタ上で動くことをサポートします。もしクラスタ上で稼働する準備ができていないのなら、ローカルマシンで同じマルチプロセスを起動できます。インタラクティブな開発に対しては、IPython (.11+) のずばぬけた競争力に焦点を当てています。基礎から完全に、新しいアーキテクチャを設計して並行コンピューティングと代替のREPL Uisをサポートしています。
RTMバージョンは、2011年の秋に予定されている。