O'Reilly の投稿記事からの情報として イギリスのGuardian 紙が 先週伝えたところによると,iPhone 4 上に多数の位置情報がローカルキャッシュされていることを,セキュリティ研究者が発見したという。
しかしながらこの情報は,特に新しいものではない。少し前 (iOS 3 バージョンの頃) から知られていたことであり,さらには WWDC 2010 の "Using Core Location in iOS" セッション (13:45 頃) でも明らかにされていた。これがトラッキングシステムなどではなく,迅速なロケーション解析を補助するためのプラットフォーム機能であることは,以前からよく知られていたことなのだ。
メディアの広範な注目と 上院のプライバシー要求に対する懸念を受けて,Apple はロケーション情報の使用に関する質問に回答した。その中で同社は,問題のデータがユーザの直接的な位置を追跡するためではなく,ユーザの近辺にある無線 LAN スポット情報のダウンロードに利用するものである,と説明している。
それと同時に Apple は,いくつかのバグの所在も認めている。ロケーションサービスがオフになっていても,デバイスが情報キャッシュの収集を継続していることはその一例だ。さらにキャッシュが消去されていないために,過去や最近の所在位置に関する記録が継続的に構築されているという。
Apple は将来的に,7日間を保持限度としてキャッシュを削除すること,収集データを iTunes のバックアップ対象から除外すること,の2点を約束している。また iOS の次期メジャーリリースでは,デバイスが危険にさらされた場合でもデータにアクセスされないように,キャッシュが暗号化される予定である。