jQuery MobileのBeta 1がリリースされ、主要なブラウザおよびモバイルOSがサポートされた。最終リリースは夏の終わりになる予定だ。
jQuery Mobileはタッチ操作に最適化した、スマートフォンおよびタブレット向けのクロスデバイスWebアプリケーションのためのJavaScriptフレームワークだ。jQuery core 1.6およびUIをもとに構築されており、デスクトップ向けブラウザでも動作する。Beta 1では、圧縮されたJavaScriptコードが20KB、圧縮されたCSSコードが7KBと、非常に小さいメモリフットプリントを実現している。一般向けへのリリースは、4週間のうちにあるBeta 2を経て、夏の終わりに予定されている。
jQuery MobileはHTML5フレンドリーで、さまざまなデバイスで動作する多数のUIコンポーネント(ページとダイアログ、ツールバー、ボタン、フォーム、リスト、コンテンツのフォーマット)が含まれている。フレームワークにはイベント(タッチ、オリエンテーション、スクロール、ページ、アニメーション)、テーマなど、詳細な設定を扱うためのAPIもある。
jQuery Mobileは主要なモバイルブラウザとiOS、Android、WP7、Blackberry、Palm WebOS、Kindle 3を含む多くのモバイルデバイスで動作およびテストされている。Blackberry 5、Opera Mini、WP 6.5では、各プラットフォームで動いているブラウザの問題によって、Ajaxがサポートされていない。まだサポートされていないプラットフォームもある。Nokia S60はまだサポートされていないが、Beta 2で追加されることになっている。Meegoについては、Nokiaが開発をストップしたためサポートされないだろう。Samsung Badaはテストデバイスがないためにサポートされていない。そして、Palm WebOS 3は近い将来デバイスがテスト可能になればサポートされるだろう。
アプリケーションを一度書けば幅広いデバイスで動くはずだが、jQueryチームは次のように注意を促している。「見栄えの忠実度はデバイスおよびプラットフォームのCSSレンダリング能力に大きく依存しています」「将来のリリースにおいて、ベンダープレフィックス付きのCSSルールを追加することで、非WebKitブラウザに対するトランジション、階調などの見栄えの改善をするつもりです。1.0へと進みながら、さらに見栄えの洗練さを追求していきます」
フレームワークのソースコードはGitHub jQuery Mobileから入手することができる。