マイクロソフトは、カスタム業務アプリケーションの開発を高速化するシンプルにした開発ツールであるVisual Studio LightSwitch 2011をリリースした。これには、もっとも一般的なビジネスニーズに対応した構築済みコンポーネント、テンプレート、事前定義済みデータ型が含まれ、開発者はフォーム駆動でデスクトップかクラウドにデプロイしたアプリケーションかを開発することができる。
Jason Zander氏は次のように説明する。
...一般的な業務アプリケーションは、ユーザーとの対話によってデータと画面が一致しているという前提ではじまっています。LightSwitchは、データウィザードか、テーブルデザイナによるデータテーブル作成によってデータのアタッチをシンプルにします。ここにはまた、一般的なタスクのためのスクリーンテンプレートを含まれているため、デザイナなしでもクリーンなインターフェイスを作成することができます。基本的なアプリケーションであれば、コードを書くことなく作成することができます。
LightSwitchは、開発者のためのアーキテクチャを選択して、ビジネスロジックに注力できるようにすることで、開発が高速にできるようにしている。 これには、以下のようなもっとも一般的な業務アプリケーションの作成を手助けするスターターキットが含まれている。
- 顧客の請求と会計の管理
- 社員のパフォーマンスレビュー
- ステータスレポート
- 経費管理
- 時間の入力とレポート
- 問題管理
- 求職者の管理とオープンポジション管理
これらのスターターキットは、C#とVisual Basicの両方の開発テンプレートをダウンロードして利用することができる。 LightSwitch はまた、対話型レポーティング、ドキュメント閲覧、リッチエディットのようなサードパーティー拡張をビジネスアプリケーションに統合する機能をサポートする。加えて、Google、QuickBooks、Facebook、Twitter、Salesforce、SharePointを含む様々なデータプロバイダによる拡張が存在している。
一般的な三階層LightSwitch アプリケーションには、以下が含まれている。
- Silverlightベースのプレゼンテーション層(Silverlight 4.0、OfficeオートメーションWCF RIA Servicesクライアント)
- ロジック層(ASP.NET、WCF RIA Services、Entity Framework、OData)
- ストレージ層(SQL Server、SQL Server Express、SQL Azure、SharePoint)
ロジック層は、ローカル、Windows Azure、IISでホストすることができる。デスクトップにデプロイするか、ホストされた環境かは、アーキテクチャを変更するというよりも、オプションを選択するだけである。なぜならLightSwitchには、同じ種類のプロジェクトテンプレートが使われており、Visual Studio Professional、Premium、Ultimate にも統合されている(とはいえ、LightSwitchは、Visual Studioでプロジェクトの作業をするためにインストールする必要がある)。
Visual Studio LightSwitch 2011は、$299で販売されており、マイクロソフトから90日間の無料トライアルが提供されている。