Microsoftの開発部門は Python Tools for Visual Studioのリリース候補をリリースした。 CPython とIronPythonでのリファクタリングのサポートに加えて、このリリースは MPI (Message Passing Interface) と Microsoft HPC (High Performance Computing)のサポートを提供している。 Visual Studio Ultimateの利用者はまた、 Cpythonのプロファイラも入手できる。
このプロジェクトサイトに投稿されている HPC & Cloud Features walkthroughによると、Pythonを使って、計算能力を増強するには2つの方法がある。
- バッチモード:MPIを介して、クラスタ上の MPI4PYラッパーを使う
- インタラクティブ モード:クラスタ上の統合された IPython Shellを介する(あるいは IPython自身を使う)
MPI標準は主にクラスタとスーパーコンピュータで使われるために設計されたが、それを活用する他の方法もある。テストする目的なら、まあまあの小さな負荷であれば、マルチコアの開発マシンで充分である。他のオプションは「ワークステーションのクラスタリング」で、PCはデータ処理にアイドルサイクルを使う。(このアイデアの最も有名な例は SETI@home プロジェクトである)。
IPython は、並行プログラミングを非常に重要視した「インタラクティブで、探索的なコンピューティング向きの包括的な環境」である。 IPythonは IronPython と PyPyを含んだ、どんなPython 2.6 インタープリタの上でも走る。
Python Tools for Visual Studioは、また誰もが期待する多くの標準的なフィーチャをサポートする。組込みのプロジェクト テンプレートが以下のものに使える。
- Python/IronPythonコンソール アプリケーション
- Python MPIアプリケーション
- IronPython with WPF
- IronPython with Silverlight Web Page (本質的に、これは他の通常のwebページにJavaScriptを使わずに、Pythonを使う)
- IronPython with WinForms
動的言語として、インテリセンス サポートは非常に堅牢である。「型推論はコントロールフローに依存せず、関数、クラス、モジュールの境界を跨いで機能し、アプリケーションを開発している間、リアルタイムでアップデートされる」。ナビゲーションバー、「定義に行く」、「全参照を見つける」フィーチャもサポートされる。見出しで述べたリファクタリングのサポートはこのリリースでは新規のものである。現在サポートしているのは、名前の変更とメソッド抽出である。オブジェクトブラウザーもサポートされ、Pythonシンタックスを使って、メソッドシグニチャが表示される。
デバッガは CPython, IronPython, Python MPIで動き、ブレークポイントと変数の調査も普通にサポートする。