Eclipse Foundationは、Indigo (3.7) ビルドのメンテナンスリリース、Eclipse Indigo 3.7.1のリリースを発表した。通常なら特にこうしたメンテナンスリリースを記事にする価値はないかもしれないが、今回のリリースは特別で、Java 7のサポートがEclipse JDT (Java Development tools)に追加された。
Eclipse 3.7は今年の6月にリリースされたが、その時点ではJava 7の仕様は最終ではなく、慎重に設計されたEclipseのリリースプロセスにおいて必要となるテストやリリースに間に合わなかった。つまり、この十年以上やってきたのと同じようにリリースするためには、そのままではJava 7サポートを有効にできないということだった(仕様が最終ではなく、その時点の標準とは言えないコードをコンパイルできるようにするのは適切ではなかったため、部分的にサポートを有効にすることさえできなかった。)
NetBeansなどのツールはJava 7サポートを初期に提供したが、あくまでもプレリリースであり、将来変更されるかもしれないということを理解してもらった上でのことだ。これに対して、Eclipseは標準のIDEおよびプラットフォームであるだけでなく、MyEclipseやIBMのWebSphere Studio/Rationalツールセットなど多数の商用ツールを構築する基盤にもなっている。変更されるかもしれない拡張を追加してしまうと、ほかのツールの利用者にとって助けにはならないだろう。
結局、Java 7のサポートは来年のEclipse 3.8および4.2リリースから利用可能になるよう延期された(Eclipse 3.8 M1から対応している)。しかし、増えつつあるJava 7開発の要求を満たすため、それらのリリースを待たずして、最初のサービルリリース(SR1)でJava 7サポートを提供することになった。それが追加されたのが今回のリリースだ。
Java7対応以外、Indigo 3.7SR1リリースに追加された新機能はない。Java7対応については、what's new with Java 7を参照。3.7SR1プラットフォームで修正されたバグリストもある。
SR1リリースでアップデートされたプロジェクトもある。EGitは1.0から1.1に上がり、reflogサポートとチームプロジェクトサポートなどの新機能がいくつか含まれている。GitHubを使っている人にはMylynのGitHubインテグレーションというボーナスがある。これはpull requestをリモートのGitHub pull requestからローカルのIDEでやれるようになる。ECFプロジェクトについてはリリース3.5.2がこのビルドに含まれ、Remote Services Adminに関する数々の問題が修正されている。
もちろん、Eclipseは単なるJava IDEではない。C Development Toolkit(CDT)も8.0.1になった。これにはプロセスにおける数々のバグが修正されている。また、皆さんお気に入りのフィルタリングツール、Mylynは全面的に3.6.2へアップデートされた。これには新しいJenkins/HudsonコネクタとGerrit Reviewフックが含まれている。
3.7.1はEclipseのプレパッケージとしてダウンロードできる。もしくは、P2の “Help - Check for Updates” メニューを通して、3.7インストールからアップデートすることもできる。