クラウド提供業者のCloudBeesとの提携によって、Google App EngineのユーザはJenkinsを使って、クラウドアプリケーションをビルド、テスト、配置できるようになった。この新しいサービスはCloudBeesのDEV@Cloudで提供されるが、主要なソースコードリポジトリと連動した継続的統合ツールを提供するというPaaSのトレンドを踏まえている。
Google App Engineブログのゲスト投稿で、CloudBeesの開発者はJenkinsとGoogle App Engineを連携させるという新しいサービスについて説明している。
Jenkinsはソースコードの変更やビルド、テストを監視し、チームに問題を通知します。そして、問題が無かったら、Google App Engineへアプリケーションを自動的に配置します。このプロセスはコードの不備を避け、各配置にどのような変更が行われたかをすべての人がわかるようにします。
CloudBeesのJenkinsのサービスはさまざまなソースコード管理リポジトリをサポートし、Jenkinsのワークフローの拡張とも連携する。
どのようなソースコードリポジトリでも仮想的に利用できます。GitHubやCloudBeesのGitやSVNも使えます。
基本的なビルド作業を一度構築すれば、Jenkinsのワークフローにさらにオンラインのサービスを追加できます。ブラウザベースのテストに使えるSauce Labsやコード分析のSonar、成果物リポジトリの管理に使えるJFrog Artifactoryなどです。これらのサービスやCloudBeesの他のサービスはツールバーのサービスリンクを使って自動的に利用できるようになります。
継続的統合は継続的配置のより進んだ概念だが、ソフトウエア開発の一般的なコンポーネントになりつつある。最近のBusinessWeekの記事で、自動コード分析と手動のレビューの混合で行われているFacebookのデイリービルドのプロセスが紹介されている。
[Chuck] Rossiの主な仕事はプッシュと呼ばれる毎日の作業の監督だ。プッシュとは開発者によるたくさんのコード変更であり、Rossiは変更が問題ないかどうか確認して、コードをFacebook.comへ追加する。Facebookはこれまでにコードのチェックするためのソフトウエアツールをたくさん開発しているので、Rossiが行うのは、問題を起こす可能性のある変更に対する手動のチェックだ。
マーケットプレイスサイトであるEtsyは継続的配置の熱心な実践者であり、独自ツールを開発している。JenkinsはHudsonのオープンソース版であり、最も人気のある継続的統合ツールだ。JetBrainsのTeamCityやCruiseControl、AtlassianのBambooと競合している。
他のPaaSベンダも継続的統合や継続的配置のツールを提供している。Herokuは継続的統合と継続的配置を支援するAtlassianのBamboo向けのプラグインを追加した。Microsoftも開発者がTeam Foundation Serviceから Windows Azureのサイトはクラウドサービスへ自動で配置できるようになったことを発表している。また、Windows Azureのサイトへの配置でGitとGitHubをサポートしたことも発表した。
CloudBeesのJenkinsサービスは無料で利用を開始できる。ユーザはCloudBeesのサイトにサインアップする必要がある。