AppleがTestFlightの開発元であるBurstlyを買収したことを確認した。TestFlightはモバイルアプリケーション向けのベータテスティング・プラットフォームで、iOSおよびAndroidアプリの配布やテストに便利な使いやすいサービスを提供している。TestFlightは引き続きiOSアプリのサポートを継続するが、Androidアプリのテストは3月21日で終了となるようだ。
TestFlightに登録すると、開発者はアプリを任意の人数のテスターにワイヤレスで配布することができる。開発したアプリをTestFlightのサーバにアップロードしたら、アプリを使ってもらうテスターを招待する。招待メールを受け取ったテスターはステップバイステップでデバイスを設定していき、アプリのベータバージョンをダウンロードして開始する。iOSの場合には、iPhoneやiPadへのプロビジョニングプロファイルのインストールと、Appleのディストリビューションプロファイルにそれを入れるためにデバイスIDを開発者に自動的に送り返すといった処理も含まれている。
アプリケーションのテスト実施中、開発者はアプリの新しいビルドをアップロードし、新バージョンがダウンロード可能になったことをテスター全員に通知することができる。開発者は、インストール数、クラッシュ数、テスターからのフィードバックといった、さまざまな情報を含んだダッシュボードにアクセスすることができる。HTTP APIを利用することで、アプリケーションの配布プロセスを自動化することも可能だ。
また、iOSおよびAndroidのアプリケーション利用状況に関する情報をさらに得るためのSDKの利用も中止される。このライブラリをアプリケーションに組み込むことで、開発者はログファイルや詳細なクラッシュレポートにアクセスすることができた。またアプリケーション利用状況を調べて、アプリケーションのどの部分をもっとテストする必要があるかを知ることもできた。現在のところ、SDKを有効にしたアプリケーションをすでにアップロードしている開発チームだけが、この機能を使い続けられるようだ。
彼らはアプリケーションのテストのためのTestFlight以外にも、リアルタイムアプリ分析のためのFlightPathを提供しているが、こちらも最近閉じられた。
BurstlyとTestFlightの計画についてAppleは何もコメントしていないが、一部の開発者らは、今後の変更によってiOSアプリケーションをテストするための強力で使いやすいツールがなくなるのではないかと危惧している。一方、テスターやレビュアーのためのアプリプロモーションコードを50ではなく100生成できるようにするなど、最近のAppleはテストのサポート改善にも取り組んでいる。