Puppet LabsはPuppet Enterprise 3.2をリリースした。これはPuppetの商用サポート版のリリースだ。モジュールの完全サポート、非ルートユーザのタスクの自動化、新しいサーバを検知し準備する仕組みであるRazorの技術プレビューが含まれている。
このリリースによってPuppet Labsは12のモジュールを完全にサポートする。Puppet Enterpriseに7つのモジュールをバンドルする。これはインフラを構築するのに必要なモジュールだ。これらのモジュールはAPTパッケージ管理アプリケーション、ファイアウォール、キーストーン、Windowsマシンリブート、既存リソースに必要な基本的な構成要素を構成する。残りの5つのモジュールは、Puppet Forgeからダウンロードできる。また、Apache、MySQL、PostgreSQL、ntp、Windowsレジストリのインストールや構成もできる。
3.2のリリースには、Razorの技術プレビューも含まれている。プレビューなので、実運用環境で使われることを想定していない。Razorはマシンを自動的に検知し、準備をしてくれるツールでInfoQでも以前レポートしている。今回の技術プレビューは初期のバージョンを書き直している。Razorの最初のGitHubリポジトリでは次のように説明されている。
昨年、私たちはコミュニティの必要性について多くを学びました。そしてRazorがどのように進化していくべきかについてもです。必要以上に進化を難しくしている障害についても学びました。そして、Razorのコミュニティと未来の開発にとって現在のコードベースを書き直すことが最良の選択だという結論に至りました。
データベース管理者や開発者のような非ルートユーザはタスクを自動化できるようになる。したがって、非ルートユーザがタスクの構成やインストールをできるなら、Puppetを使って自動化できるということだ。これはインフラをアウトソースしている場合にも便利だ。内部のチームが明確に定義した境界の内部で自主的にPuppetを使うことができる。
Puppetのエージェントの技術も拡張されている。エージェントのインストールはパッケージ管理システムを使うことで単純化できる。現時点ではSolaris 11までサポートしている。将来はさらに多くのプラットフォームをサポートする予定だ。
Puppet Labsは the supported modules with puppet-lint、rspec-puppet、Beakerを使ってサポートしているモジュールをテストしている。Beakerは新しい受け入れテストフレームワークであり、Puppet Labsが開発している。
Puppet Labsはコミュニティモジュールのサポートについても可能性を模索している。上述のツールを使う必要のあるテストプロセスはあるが、全体的な検証プロセスはまだ確立されていない。