GoogleナレッジチームのエンジニアであるBarak Michener氏は、個人プロジェクトCayley,をオープンソース化した。CayleyはFreebaseとGoogleナレッジグラフにインスパイアされたグラフデータベースで、GoogleナレッジグラフはGoogleのサーチエンジンに貢献している。Freebaseは構造化された膨大なデータの集合体で、現在のところ27億以上ものファクトデータが存在し、これらのデータにクエリを投げるAPIも提供している。
CayleyはLevelDB、MongoDB、インメモリなど、様々なバックエンドストアに保存している複雑なセマンティックデータの追加や抽出の方法を提供している。Michener氏によると、このグラフストアはパフォーマンスの観点からGoで書かれた。
Cayleyの開発にGoを選択したのは自然なことでした。スピードと同時アクセスが肝のバックエンドサービスにとって、Goはぴったりだと思ったのです。Goは期待を裏切りませんでした。非常に優れた標準ライブラリや、コミュニティからのオープンソースライブラリへのアクセス等、必要な構成要素は全て揃っていました。Cと比較して効果的なGoのconcurrencyパターンと相まって、パフォーマンスに非常に強いgraphdの後継者の誕生が現実のものとなったのです。
CayleyはRESTful APIやREPLを使用でき、クエリエディタやビジュアライザでオンラインから試すことが可能だ。このクエリエンジンはGremlin、グラフをトラバースするJavaScript DSL、Freebaseのクエリ言語である簡易化したMQLをサポートしている。またCayleyは、必要であれば更なるバックエンドストアやクエリ言語を拡張することができる。
Cayleyは現在Googleプロジェクトではないが、この免責によると「Apacheライセンス2.0のもと、Googleの許可と譲渡によりGooglerによって作成、維持されている。」