プログラミング言語Rustは活発な開発が続いており、年末までに1.0ベータ版のリリースを準備中である。Rustのデザインはシステムプログラミングに主眼を置き、モダンなプログラミング言語の機能をC/C++の力と結びつけることを意図している。2012年の登場以来、急速な開発を続け、代数的データ型、クロージャ、型推論、メモリ安全性の保証、およびランタイムの最小化といった機能を実現しようとしてきた。
それらの機能を含めることに成功した後、開発チームは正式に1.0をリリースし、言語の安定性を保証することを計画している。RustチームのNiko Matsakisは、来る数ヶ月についてのさらなる見通しと、それに伴ってRustプロジェクトが必要とするものを公開した。Matsakis曰く、ベータ版に先立っていくつかの大きな項目が完成する計画であるとのことだ。
- 動的な大きさを持つ型: 型システムを拡張し、配列型のようなコンパイル時に大きさが不明な型を統一的に扱うことができるようになる。
- 非ボックス化クロージャ
- 関連型
- Where句
- トレイトの多重ディスパッチ
- デストラクタ
- グリーンスレッド
これら以外にも、標準ライブラリの安定性ダッシュボードはかなりの量のコードが不安定なまま残っていることを示している -- 安定版コードは2%、不安定版が12%、実験中とマークされているものが77%、そして残りは非推奨の機能または未記入である。開発チームが現在のコードベースを棚卸ししてダッシュボードを更新すれば、これらの割合は大きく変化するはずだ。
Rustが1.0に近づけば、Chrome/Firefoxでおなじみのリリースプロセスがとられる。リリースプロセスは夜間、ベータ、およびリリースの3種類のビルドを使用する。夜間ビルドがもっとも新しいが、同時にもっとも不安定でもある。ベータビルドは夜間ビルドを元に6週間おきに作成される。成熟しきったとみなされれば、ベータビルドを元にリリースビルドが作成される。
試用したい人のために、RustにはLinux、Windows、Mac OS X向けのビルド済みのパッケージが用意されている。