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Meteorにリアルタイムデータ機能を提供するFathomDB

原文(投稿日:2014/10/14)へのリンク

Matt DeBergalis氏は,Meteorがデータベース・アズ・ア・サービスプラットフォームのFathomDBを買収すると発表した。

FathomDBを開発したJustin Santa Barbara氏はMeteorのコアチームに参加する。氏はMeteorとFathomDBについて,データおよびデータベースに関する作業の単純化という目標の共有に留まらず,”さらにその先のビジョンを見据えている” と述べている。

DeBergalis氏はこのアイデアについて,さらに詳しく説明してくれた。氏が言うには,Meteorの重要なイノベーション領域のひとつは,データベースとのインタラクションにある。FathomDBが取り組んでいる課題の多くは,Meteorがリアルタイムデータベース・アズ・ア・サービスの概念に基づいて解決しようとしているものと同じだというのだ。

氏によれば,

Meteorスタックの中心的なレイヤは,データベースサーバ上のリアクティブクエリ実装の集合であるLivequeryです。MeteorをMongoDBのような従来的なデータベースから,リアルタイムデータベースへと転じている部分がここにあります。

Libequeryは任意のデータベースクエリを監視して,結果が変化するたびにリアルタイムで通知します。オープン中のブラウザタブやモバイルデバイスすべてに対してサーバのデータを同期する,Meteor全体のリアクティブシステムの基盤となる部分です。

Meteorのチームがモバイルデバイス用に開発したツールがFathomDBにどのように適合するのか,DeBergails氏は次のように説明してくれた。

モバイルは本質的にリアルタイムデータを扱うものです。ユーザがリンクをクリックして画面を更新するようなページを基本とするWebとは違って,サーバから新しいデータをモバイルアプリにプッシュして更新しなければなりません。Meteorのようにモバイル用に設計された現代的なプラットフォームには,このような新しいデータベースのサポートが必須なのです。

Hacker Newsのディスカッション"Meteor Acquires YC Alum FathomDB for Its Development Platform"では,ユーザのhawkice氏が,”これはMeteorが,1.0リリースでSQLデータベースをサポートするということでしょうか” と質問している

ユーザのsaadshamim氏がこれに答えて,

現在のMeteorは,データベースを10秒毎にポーリングして変更を確認していますが,あまり効率的ではありません。MongoDBのレプリカセットが有効になっていれば,oplogが変更を伝えてくれるので,スケーリングの面ではずっと好都合です。

ただしoplogはmyselなど他のデータベースでは動作しないので,FathomDBではおそらく,単純なポーリングよりも優れた実装に取り組んでいるのだと推測します。

私の予想では,Meteor内に本当にしっかり組み込まれているデータベース層を抽象化して取り出して,もっと多くのデータベースをサポート可能にするのだろうと思います。1.0リリースの計画には入っていないので,多分かなり時間がかかるのでしょう。パッケージシステムの動作方法や,部分的にはコアシステムにも変更が必要なのかも知れません。

今後予想されるMeteor 1.0のリリースに,FathomDBの買収はどのような影響を与えるのだろうか。InfoQの直接の質問に対してDeBergalis氏は,今の時点では発表内容以上の重要な,あるいは関連する情報は公開できないと回答するに留まっている。

MeteorはMITライセンスを通じて提供される。InfoQの読者がMeteorにコントリビュートするには,新しいAtmosphereパッケージを公開するなど,さまざまな方法がある。詳しい情報,プロジェクトにコードを寄贈する方法については,"Contributing to Meteor"を読んで欲しい。

FathomDB買収の金額と契約内容については,本記事の時点では発表されていない。

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