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自己組織化されたアジャイルチームを確立する

原文(投稿日:2015/02/26)へのリンク

アジャイルでは、チームが自己組織化されることが推奨される。では、自己組織化とは何なのか、チームが自己組織化できるようになるために企業は何ができるだろうか。

Mike Cottmeyer氏はsome thoughts on self-organization in agile teamsと題したブログで自己組織化の誤解について書いている。自己組織化とはマネージャが不在であることではない。チームに規則がないということでも、チームが何でも決められるということでもない。しかし、方法については自己組織化されたチームが決めることだ。

自己組織化はチームが形成され、ある問題と制約が与えられたら、どのようにその問題を解決するかをチームが自分たちで決めるということです。

self-organized teams: where great things startと題したブログでAlex Lichtenberger氏は自己組織化について自身の考えを書いている。

自己組織化されたチームは目的に対する最適な方法/プロセスを自分たちで決めます。外から決められることはありません。自分たちで目的達成のために必要なことを見つけ出すのです。

自己組織化されたチームとしてどのように働くかを決められるようになるには、働き方を振り返り必要に応じて改善しなければならない。

自己組織化されたチームは最初のプロセスを忠実に守り、一定期間後、振り返りを行います。何が成功し、何か失敗したか。改善点は何か。チームはこうした問いに答えることになれており、その結果に従って、プロセスが変わっていきます。これらのステップを繰り返すことで継続的改善の基礎を構築し、外部変化に対して適切に対応します。

Galina Kostetskaya氏はwhat I have to say about self-organizing teamsと題したブログ記事で、チームが自己組織化された場合について書いている。

  • 自己組織化されたチームは直接的な制御監督を必要としない。タスクが"割当"られないし、進捗もチェックされない(…)。
  • 自己組織化さえたチームはプロジェクトやプロダクトのすべてを知っているか知りたがっている。要件を理解し、質問を恐れない。
  • 自己組織化されたチームはオーナシップとコミットメントの感覚を持っている。仕事に誇りを持ち、責任を引き受ける(…)。
  • 自己組織化されたチームは目的を与えられ、どのように目的に向かっているかを見られる。必要なときにだけ助ければいい(…)。
  • 自己組織化されたチームは独自のルールを決め、そのルールに従う。
  • 自己組織化したチームは進化し、適応する。さまざまなタスクを解決し、メンバのすべての専門性を活用する(…)。
  • 自己組織化したチームは進捗を監視し管理する。

チームが自己組織化するようにするにはどうすればいいだろうか。Sigi Kaltenecker氏とPeter Hundermark氏は近刊のInfoQミニブックの元になった、自己組織化についての一連の記事を執筆した。what are self organising teamsと題した最初の記事で、ふたりは自己組織化には支援が必要であり、うまくいくように育てる必要がある、と説明している。

(…) 自己組織化されたチームは一夜にしてなるのではないということを念頭に置かなければなりません。一度事故組織的になったとしても、それが永遠に続くわけではありません。実のところ、チームというものは自己組織化のプロセスを経なければ生まれません。感知と応答によって自分たちを新しく組織化し、需要と文脈を動かします。つまり、自己組織化は継続的なプロセスです。いつ確立されたとしても企業もチームをこの継続的なプロセスを反復する必要があります。

コーチングをすることでチームが自己組織的になることを手助けできるとLichtenberger氏は言う。

自己組織的なチームには外部からのコーチングが必要です。特に始めの頃には必要です。しかし、従来の命令制御型のコーチングは必要ありません。従って、コーチにはサーバントリーダーシップのスタイルが必要です。

スクラムは自己組織化を促進するので、スクラムを実践するのは自己組織化されたチームを確立するのに適した方法だ。

チームのコーチングはスクラムマスタを通じて行われます。継続的なプロセス検証と自己組織化されたチームによる実践は、例えば、デイリースクラム、バックログ整理、スプリングの振り返りのようなさまざまなミーチングで発揮されます。

Kostetskaya氏は企業で自己組織化されたチームを確立する上で必要なアドバイスをしている。

  • 思わず引き込まれるようなミッションを与える
  • 情報の流れの境界を明確にし、組織のユニットやリソースを整える。
  • そのような境界を自分たちで管理する権限を与える
  • 一定期間に安定を与える

Leo Widrich氏はBufferのマネージャなしで仕事をスイッチすることについて書いた。reinventing organizations by Frederic Lalouxに着想を得たBufferは自己管理し自己組織化するチームを確立することに決めた。

マネージャやボスはいません。チームは全員、自分が注力するべきプロジェクトに自由に働くことが推奨されます。彼らは、Bufferに必要と思われる専門性とスキルを持っているち感じられます。

Widrich氏がこの記事で説明しているように、自己組織化のためには、プロセスを最小限にする必要がある。彼らは自己管理のため4つのルールを定めている。

  1. 意思決定の方法: 顧客のために重要な仕事をすることを保証するためにアドバイスのプロセスを設ける。
  2. フィードバックの与え方、改善の支援の仕方: まだ、プロセスが固定していないときに、どのようにプロセスの透明性を確保するかが重要なポイントになる。
  3. どの程度の給料が必要な仕事なのか: マネージャやHR部門がないため、Bufferは給料を決める新しい方法を見つけようとしている。
  4. 何が目的か: 自分たちがしていることを観察し、目的を確立するために、している仕事に名前を付ける。

あなたはどのようにして自己組織化されたチームを確立しているだろうか。

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