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内向的な人がモブプログラマになるのは難しいのか?

原文(投稿日:2016/03/27)へのリンク

Hunter IndustriesのプログラマアナリストであるAaron Griffith氏が先日,モブプログラミングチームに参加した経験について,自身のブログ記事“Mob Programming for the Introverted”に記している。モブプログラミング(Mob Programming)は,アジャイル専門家でコーチのWoody Zuill氏とSenior Consultant氏が定義したもので,チーム全体が同じことを,同じ時に,同じ場所で,同じコンピュータ上で作業するソフトウェア開発アプローチだ。このコンセプトは社交的な人には適しているが,内向的な性格の人にとって,大人数のグループで作業するのは容易なことではない。モブプログラミングは楽しくてやりがいのあるエクササイズであって,内向的な人にとってはいくつか課題もあるものの,乗り越えるのは難しくない,と氏は言う。

内向的な人は少人数のグループ設定を好み,話すよりも書くことが得意で,自身の作業場所が確保されていることが好きだ,と氏は言う。対照的にモブプログラマは,チーム全員と口頭で意思交換をしながら,オープンなフロアプランで作業する。つまり,内向的な人がモブプログラマになるのは難しいかも知れないのだ。

Matt Schartman氏は,内向的な人がモブプログラマになることの難しさを,自身の経験からブログ記事“My Experience With Mob Programming”で次のように書いている。

私自身かなり内向的なので,ずっと話し続けるというのは,それが楽しいことであったとしても,会社のどの仕事よりもエネルギを必要とします。1日の仕事が終わって家に帰るころには疲れ切ってしまって,好きな本やショーで充電しなくてはなりません。

自身も内向的だというAaron Griffith氏は,モブプログラミングチームで仕事をする上で,このような課題を克服するための洞察について述べている。

内向的と社交的な人にはそれぞれ,さまざまな異なる特徴があります。これらの特徴によって,モブプログラミングへの適応性の程度が変わってきます。内向的な人の特徴の中に,モブプログラミングを不可能にするようなものがあるとは思いませんが,他の人たちよりも難しくしているものはあります。

そして氏は,次のような提案をする。

内向的なモブプログラマへの私のアドバイスは,自然に振る舞った上で,フィードバックの提供と受け取りを躊躇しないことです。困惑している時は,それを皆に知らせるのです。内向的な人や社交的な人のニュアンスは,誰もが気付くものではないかも知れません。内向的な人と社交的な人がいかにお互いを補完し合って開発環境で共存するかについての懸念や記事,ブログを公開することは,チームの誰にとっても有用です。もしあなたが内向的ならば,モブプログラミングに新しく慣れるには多少の時間が掛かるかも知れません。でもそれは,これまでのあなたの人生の中での,すべての新しい環境や立場で経験してきたことのはずです。もしあなたが社交的で,新たにチームに加わったのならば,フレンドリでなくて冷たい人と思う人に対しては,単に内向的でまだ心を開いていないのだと考えて,おおらかな気持ちで接してあげてください。

Chris Holmes氏は先日,自身の“Experimenting with mob programming”というブログ記事で,モブプログラミングアプローチを採用した英国政府のプロジェクトでの経験を公開した。その中で氏は,内向的なチームメンバが対処を求められなくなるほど不快な感情を持たないようにすることなど,改善すべき領域について述べている。

上記のようなテクニックをいくつか試した後,Aaron Griffith氏は自身がモブになぜなりたいのか,その理由について明らかにした。

私はこれまで4年ほど,モブプログラマを続けています。選択肢としては,これ以外の方法で仕事はしないでしょう。モブプログラミングは開発者として,テスタとして,リーダとして,そして人として,私を育ててくれました。内向的な私にとってモブプログラミングのどこに魅力があるのか,正確には分かりませんが,ひとつの考えがあります。内向的な人は密接な友情を大切にする上に,極端に誠実です。私がモブプログラミングに魅かれる理由はそこにあると思うのです。

 
 

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