Confluent Enterpriseの最新バージョンは,マルチデータセンタ(MDC)レプリケーション,自動データバランシング,クラウドマイグレーション機能をサポートする。Apache Kafkaベースのストリーミングプラットフォームを提供するConfluentは先週,ストリーミングデータパイプライン構築とストリーム処理アプリケーション開発を支援するConfluent Enterpriseの新機能を発表した。
今月末に公開される新リリースには,2バージョンのConfluentが含まれている。
- Confluent Platform: オープンソース版。 Apache KafkaとC, C++, Python, Goプログラム言語用のクライアントを含む。JDBC, ElasticSearch, HDFS用のコネクタ,Kafkaトピックのメタデータを管理するSchema Registry,Webアプリケーションと統合するためのREST Proxyなどもパッケージされている。
- Confluent Enterprise: 企業用バージョン。企業レベルのストリーミングアプリケーション開発用の追加機能を提供する。イベントストリームを監視するConfluent Control Center,MDCレプリケーション,自動データバランシングを含む。
新たなデータレプリケーションとデータバランシング機能は,Kafkaクラスタのよりよい管理を支援するものだ。
マルチデータセンタレプリケーション: マルチデータセンタ(MDC)レプリケーションはセキュアなマルチクラスタ・レプリケーションと,地理的に分散したクラスタの集中化されたコンフィギュレーションによる管理を可能にする。各データセンタのKafkaクラスタは同期されるため,それぞれのデータセンタ内のアプリケーションやコンフィギュレーションは同期が保たれる。
堅牢なデータセンタ間レプリケーションを実現すると同時に,レプリケーションされたデータの暗号化と認証によってApache Kafkaにセキュリティ機能を統合する。レプリケーションはクラスタ全体でも,あるいはトピックのサブセットでも実行可能だ。
MDCレプリケーションは,データセンタ間のアクセス管理の自動レプリケーションなど,完全なセキュリティサポートを備える。認証には,KerberosおよびActive Directoryとの統合がサポートされたSASLが用いられる。認証によって,トピック毎のMDCストリーミングのレプリケーションが可能になる。暗号化はSSLとMirror Makerをベースとするものだ。
自動データバランシング: この機能はKafkaクラスタのノードの追加や削除によって,クラスタ全体のワークロードを均一化するようなデータ移行を可能にするものだ。ノード数やパーティションサイズ,パーティション数,クラスタ内のリーダ数といったクラスタの統計情報を管理するとともに,クラスタ間のパーティションの再バランスにラック認識(rack aware)アルゴリズムを用いる。
クラウドマイグレーション: Confluent Enterpriseのクラウドサポートは,クラウドとのデータストリーム構築の支援に加えて,クラウドクラスタとオンプレミスのKafkaクラスタ間の同期も行なう。Confluentレプリケーションをベースとするこの機能は,企業が将来的に,あるクラウド戦略から他に移行することを可能にする。
新機能について詳しく知りたい場合は,近日実施のウェビナか,あるいは近々ローンチ予定の無償オンライン講演シリーズに登録することができる。
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