Google、MicrosoftおよびYahoo!は、WebマスターによるWebページの内容への意味付け作業を単純化してくれるMicordataフォーマットを元にした、共通のマークアップ語彙であるSchema.orgを提案することを決定した。
Googleは、MicrodataおよびMicroformats、RDFaを現時点でサポートしており、どのマークアップ形式を利用するかをWebマスターにゆだねている。それぞれのマークアップ方式に、それぞれの利点があり、Microdataは、RDFaの拡張性とMicroformatの単純さを組み合わせようとして、セマンティックWebの世界に最後に登場してきた。Google、Microsoft、Yahoo!という主要なオンライン企業が、Schema.orgという傘の元、共通の新しいマークアップ語彙を提案し、Googleの検索エンジンとBingがWebページのリッチな抜粋をこの語彙を利用して作成する予定となったことから、今やこの状況はかわろうとしている。Schema.orgは、W3CのHTMLマークアップ仕様のひとつであるMicrodataフォーマットに基づいている。
Schema.orgは豊富な語彙を備えており、現在のところ、Microdata、Microformats、RDFaで定義されている全ての項目をカバーしているが、全ての型は、DataTypeとThingのサブの型であり、HTMLの次の属性を使って定義されている。その属性とは、itemscope、itemtypeそしてitempropだ。次にあげるのはMovieのマークアップ例だ。
<div itemscope itemtype ="http://schema.org/Movie"> <h1 itemprop="name">Avatar</h1> <span>Director: <span itemprop="director">James Cameron</span> (born August 16, 1954)</span> <span itemprop="genre">Science fiction</span> <a href="../movies/avatar-theatrical-trailer.html" itemprop="trailer">Trailer</a> </div>
GoogleはMicrodateを選択した理由について、「単一の方式に集中したい、単一のフォーマットによりデータに依存するサーチエンジン全体の一貫性が改善されるのだ」と語っている。しかしながら、Webマスターにとっての利点は、もとろんのことながら、GoogleでもBingでも同一のフォーマットを使えるということだ。別々のサーチエンジンに、それぞれ違ったマークアップを用意したくはない。この理由により、他の検索企業も、エンジンでSchema.orgをサポートするように期待されている。
Googleは、既存のMicroformatsとRDFsマークアップもサポートするとしているので、Webマスターは何も変更する必要はない。しかしながら、Schema.orgは、MicrosoftもYahoo!もサポートするので、既存のマークアップをSchema.orgに書き換えるのが望ましいとされている。
Schema.orgは、拡張機構を含んでおり、Webサイトは、部分的にGoogleやBingに理解してもらうことが可能な、独自のサブの語彙を作成することもでき、広く受け入れられれば、そのマークアップがルートの語彙に含まれていくことになる。この機構によって、Webサイトは型を拡張したり、独自のプロパティを拡張したりすることができる。
その他のマークアップソリューションであるFacebook Open Graphに関して、「Schema.orgはWebページに含まれるエンティティに関してより詳細な情報を提供でき、Open Graphは、それそのものには非常にフィットしているのだが、検索で必要なソリューションではない」とGoogleは語っている。
Googleは、Rich Snippets Testing Toolも提供しており、これを使うとWebマスターは自身のページのマークアップをテストすることができる。