OutSystemsは先頃、同社が毎年開催するNextStepイベントの中で、コードネームProject Neoという、新たなクラウドネイティブアプリケーションプラットフォームを発表した。OutSystemsが、企業レベルのローコード開発用プラットフォームであるOutSystems 11に続く、第2のプラットフォームをローンチしたのは、同社の歴史の中で初めてのことだ。
Project Neoは2022年の正式ローンチに向けて、現在は公開プレビュー版が提供されている。このプラットフォームは、視覚的なモデルベース開発と、コンテナおよびKubernetesを基盤とするクラウドアーキテクチャの、両方の生産性メリットを組合せたものだ。これにより開発者は、モバイルアプリやコンシューマ向けWebサイトからワークグループソフトウェア、さらにはMicrosoftやSAP、Salceforceといった他のコアシステム用のエクステンションに至るまで、すべてをクラウド上で開発することができるようになる。さらに、DevOps操作の自動化、高度なクラウド運用管理、コードの自動ドキュメント作成、コード依存性の解決、レグレッションテストの実施、アーキテクチャ標準の実施によって、分化の進んでいない開発の本質的部分にも対処する。
出典: https://www.outsystems.com/platform/project-neo/
OutSystemsの新しいブログ記事には、Neoを使用する開発者のメリットとして、コードにより注力できること、重大な変更が数時間で可能であること、最新のアップデートを使用できること、自動スケール機能を活用できること、などが挙げられている。同じ記事の中で、同社CEOで創設者のPaulo Rosado氏は、次のように述べている。
OutSystemsは従来のソフトウエア開発にあった境界を打ち破ります。Project Neoで当社は、すべての開発チームが、どのようなアプリケーションでも、インターネットのスケールで構築できるようなプラットフォームを設計しました。開発者は企業におけるイノベーションのアルチザン(artisan)であるべきですが、複雑性に悩まされ、自らのイノベーションと差別化の能力を阻害されているのが現実です。開発者の能力をコードの修正や変更やメンテナンス、システムのエージングなどの使うのではなく、業界最先端のツールを与えることによって、ビジネスにおける彼らの創造性を解放し、圧倒的な競争優位性を達成することが可能になるのです。
同社はKubernetesを活用してアプリケーションを接続するプラットフォームの提供において、TriggerMeshに続く存在となっている。さらに、同社CTO(Chied Technology Officer)のPatrick Jean氏は、InfoQに対して次のように述べている。
当社の顧客は、それぞれ独自のビジネスニーズに合うと同時に、シームレスな進化と、数億のユーザにも容易に対応するスケールアップを備えた、最先端のアプリケーションを必要としています。そのためには、NetflixやUberのように大規模な開発部隊を所有しなくとも、それらに匹敵するような品質を備えた独自アプリの構築と運用を行えるようなプラットフォームが必要です。当社がこのプラットフォームを設計したのは、このような理由からです。 視覚的なモデルベース開発と、Amazon Web Service上でホストされるコンテナおよびKubernetesを基盤とするクラウドアーキテクチャという、2つのメリットを同時に提供するサービスとして、小規模な開発チームであっても、あらゆるデバイス用のあらゆるタイプのアプリを開発可能にします。
OutSystems 11は、トレールやProject Neoのプレビュー版を使って無償で試すことができる。