2012年11月28日に DotNetNuke 7.0 がリリースされた。DotNetNuke とは、世界中の70万サイト以上で利用されているオープンソースの CMS (Contents Management System) である。DotNetNuke は、.NET Framework で開発されているため Windows Server で動作する。今回のアップデートで、デザインも新しいスキンになり、ASP.NET Web API が採用され内部アーキテクチャも大きく改善された。
DotNetNuke 7.0 での大きな変更点として以下の3つがある。
- インストーラの簡略化
- アーキテクチャの変更
- デザインの変更
この記事では、これらの変更点について紹介する。
図1.新しくなった DotNetNuke 7 のトップ画面のスキン
インストーラの簡略化
「ファイルパーミッション設定」、「データベース設定」、「アカウント設定」など複数画面にわたっていたインストールウィザードが、管理者のパスワード設定とデータベースの設定が1ステップで完了するシンプルなデザインに変更され、より簡単にすばやくインストールできるようになった。
図2.DotNueNuke 7.0 インストール画面
DotNetNuke 7.0 のインストール方法は、CodePlex からダウンロードできるほか、Microsoft Web Platform Installer や WebMatrix からもインストールできる。
図3.WebPI のインストール画面
DotNetNuke 7.0 のシステム要件は以下のようになる。
システム要件 | ミニマム構成 | 推奨構成 |
OS | Windows 2008 Server Windows 7 |
Windows 2012 Server Windows 8 |
IIS | IIS 7.0 (マネージパイプラインモード: 統合のみ) |
IIS 7.5 / 8.0 |
ASP.NET | ASP.NET 4.0 | ASP.NET 4.5 |
SQL Server | SQL Server 2008 | SQL Server 2012 |
表1.DotNetNuke 7.0 システム要件(http://dotnetnuke.codeplex.com/releases/view/94184 より)
アーキテクチャの変更
DotNetNuke 6.2 から DotNetNuke のサービスフレームワークに ASP.NET MVC を採用していたがDotNetNuke 7.0 では Web API を採用し、ASP.NET MVC を ASP.NET Web API に置き換えている。
また、初期のアーキテクチャから10年以上変更がなかったデータアクセスレイヤも
DAL 2 と呼ばれる ORM ベースのデータアクセスレイヤを採用して一新している。
デザインの変更
すべてのページに適用される Default.css が Reset CSS をベースに大幅に変更された。ブラウザごとの表示の違いを初期化する Reset CSS がベースになったことで効率よく HTML コーディングをすることができる。
ただし、DotNetNuke を 6.x 系からアップデートする場合はベースの CSS が変更になるため注意が必要である。
最後に
DotNetNuke 7.0 で操作が簡単になったインストーラやアーキテクチャの変更点を紹介した。このように DotNetNuke 7.0 は、今までの機能はそのままに、よりシンプルで使いやすいデザインになった。また、開発者やデザイナーのためのモダンでプラットフォームとしても期待できる。
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