前回はMicrosoft Web Platform Installerを利用して、DotNetNukeとWebMatrixをインストールする方法を紹介した。今回は、DotNetNukeのインストール方法を紹介する。
WebMatrixからDotNetNukeのセットアップ
DotNetNukeではインストール用のウィザードからセットアップを行う。Webサイトにアクセスするために、WebMatrixを立ち上げ、ホームメニューの「実行」ボタンを押す。またはWebMatrixのページ上部に表示されているURLをクリックする。(もし新しいDotNetNukeのサイトを新たに作りたい場合は、「Webギャラリーからサイトを作成する」を選択してから「DotNetNuke Community Edition」を選択する。)
図1.WebMatrixの画面からDotNetNukeのインストールページを起動
IIS Expressとは
この操作によってIIS Expressが立ち上がる。IIS Expressは、WebサーバーであるIISを軽量にした開発者向けの簡易Webサーバーである。IIS Expressを利用すればWebMatrixやVisual Studioで簡単にデバッグすることができ、Windows XP/VISTA/7 Home Basic のようなOSでもWebアプリケーション開発を行うことができる。IIS Expressの詳細は、物江氏のブログが詳しい。
DotNetNukeのインストールウィザード
図2.インストールウィザードの画面
ブラウザが開くとDotNetNukeのページが表示される。インストールはウィザード形式で進める。まず「日本語」を選択し、[標準]にチェックが入っていることを確認し、[次へ]をクリックする。
図3:ファイルアクセス権限の確認
フォルダに対して適切なアクセス権限が備わっているかチェックされる。問題がなければ[次へ]をクリックする。もし問題がある場合はフォルダの右クリック時に表示される[セキュリティ] タブから権限を付与する。(レンタルサーバーでセットアップする場合は、専用のコントロールパネルから権限を付与する。権限の付与についての詳細は、DotNetNukeの説明Wiki(英語)に記載されている。)
SQL Serverデータベースの設定
DotNetNukeはサイトの情報をSQL Serverのデータベースに格納する。そのため事前にSQL Server Management Studioにて空データベース(ここではDnnDB)を作成しておく。
図4.データベースベースの接続設定
SQL Server Express Editionのファイル形式も利用できるが、データベース形式(サービス形式)のほうが使い勝手が良いことが多い。ウィザード画面では、サーバー名とデータベース名を入力する(統合セキュリティではない場合は、ユーザ名とパスワードを入力する)。
スクリプトの実行
[次へ]ボタンをクリックすると、指定したデータベースに対してSQLが実行される。
図5.SQLスクリプトの実行
スクリプトの実行によって100個近いテーブルが生成される。ビューとストアドプロシージャも生成される。ここで実行されるSQLは「<Webサイトのパス>\Providers\DataProviders\SqlDataProvider」に格納されている。DotNetNukeでは旧バージョンからのアップグレードに対応できるよう、アップグレード用SQLが用意されている。
図6.データベースに作成されたテーブル群
管理用のスーパーユーザーとポータルの設定
DotNetNukeではWebサイトを「ポータル」という単位で管理する。DotNetNukeでは複数のポータルを作成できる。
ここでは、全ポータルを管理できる「スーパーユーザー」の設定を行う。
図7.管理者とポータルの設定
本番環境では、host以外のユーザー名が望ましいが、ここでは分かりやすさを優先してhostとする。そして、パスワード(7文字以上)と、メールアドレスを入力する。
セットアップ完了(トップページの表示)
[次へ]を押すとセットアップは完了となる。
図8.インストール完了時に表示されるトップ画面
ブラウザに、標準テンプレートで生成されたトップページが表示される。以上でセットアップは完了である。このように、DotNetNukeのセットアップは簡単に実行できる。
次回は、DotNetNukeの日本語化について紹介する。