通信とクラウドの最大手プロバイダのひとつであるCenturyLinkが,カナダに本拠を置くディザスタリカバリソフトウェア企業のDataGarfensを買収すると発表した。
CenturyLinkは自社サービスの増強を目的として,企業買収を続けている。この2年の間にはTier3とAppFogを,それ以前にも,ホスティングプロバイダのSavvisを買収した。同社の最新の買収となるDataGardensは,AWSとOpenStackをサポートするDRソフトウェアを専門とする企業だ。
公式ブログの記事によると,CenturyLinkとDataGardensは以前から提携関係にあったが,今年初めからはクラウド関連で,さらに緊密な提携を行っている。DataGardensの主力ソフトウェアスイートであるSafeHavenは, CenturyLink Cloudなどの場所に仮想データセンタを設けることで,クラウドベースのディザスタリカバリを提供するソフトウェアだ。リカバリポイント目標とリカバリタイム目標を定義することで,ミッションクリティカルなシステムを,最小限の中断時間で,迅速にフェールオーバおよびフェールバックできる。さらにSafeHavenでは,ポイント・アンド・クイックによるフェールオーバとフェールバックのテスト機能も提供されているので,実データに影響を与えることなく,障害復帰のテストを行うことも可能だ。
ディザスタリカバリは,企業においては重要なテーマだ。VMwareでは,同社のvCloudユーザに対する,シームレスなDRストラテジ提供に取り組んでいる。Microsoftは,Azure上でDRを容易に実行可能にするInMageという企業を買収した。
今回の買収によってCenturyLinkは,これまで以上の市場競争力を持つことになる。