オープンソースのPaaS(Platform as a Service)であるCloud Foundryの公式オープンガバナンスモデル確立を目標として,Cloud Foundry Foundationが結成された。
オープンソースの標準的PaaSであるCloud Foundry Foundationが,独立した非営利財団を設立すると発表した。Linux Foundationとの共同プロジェクトと位置付けられたこの財団は,創設時のプラチナメンバであるEMC, HP, IBM, Intel, Pivotal, SAP, VMWareのオープンソース専門家によるチームで構成された,オープンガバナンスのシステムの下に運営される。
Cloud Foundryには,オープンソースコミュニティのコントリビュータによる,活発なエコシステムが存在する。PivotalやIBM, HP, ActiveStateといった企業が,CloudFoundryをベースとして,独自PaaSのコマーシャルな実装を開発している。公式発表によるとCloud Foundry Foundationは,Dojoと呼ばれる,オープンソース開発への新たなアプローチを実施している。これは開発者に対して,大規模なプロジェクトならば獲得に1年以上を要することも少なくないコミット権限に,“ファーストトラック”を設定しようというユニークなものだ。新しい年には,Cloud Foundryベースの製品やサービスの一貫性と互換性を保証するため,認定プログラムの導入が予定されている。
Cloud Foundryに対する最近のコントリビューションには,次のようなものがある。
- Diego用のDockerサポート
- コンテナ内でのFUSE(Filesystem in Userspace)デバイス利用
- Firehose: アプリケーションログとCloud Foundryコンポーネントメトリックスのストリーム
- Go, PHP, Pythonその他をサポートする拡張ビルドパック
- Cloud Foundry CLI用の国際化および拡張モデル
- BOSH外部クラウドプロバイダインターフェース(CPI)
Intelがプラチナメンバとして,HortonworksとSASがゴールドメンバとして参加している。新たなシルバーメンバにはAkamai, AppDirect, Braintribe, Fujitsu, Mendix, Mimacom, Produban Toshiba Solutionsなどが含まれている。
Linux Foundationが管理,運営,権利面でのサポートを提供する予定だ。
今回の発表により,最大のオープンソースPaaSコミュニティが立ち上がったことになる。