ニューヨークを拠点とする新鋭クラウドホスティング企業であるDigialOceanが，5,000万ドルの資金確保に成功した。
DigitalOceanは開発者向けに，廉価でスケーラブルな仮想プライベートサーバを提供している。月5ドルという費用で，512MBのRAM，20GBのSSDストレージ，1TBの通信帯域を持った，ドロップレット(droplet)と呼ばれる仮想サーバを契約できる。同社はこれまで，Andreessen Horowitzによる1億5300万ドルの評価額において，3720万ドルのシリーズAラウンド資金を調達している。今回それとは別に，5,000万ドルの調達を実施したのだ。“今回の融資は，Fortessがデータセンタとクラウドサービス産業に対して，引き続き関心を持っていることを示したものです。私たちはDigitalOceanが，拡大するクラウドインフラストラクチャ分野で成功を収めるための，よい立場にあると考えています。” Fortress Investment Group LLCのマネージングディレクタであるAaron Blanchette氏はこのように述べている。“DigitalOceanのクラウド製品を世界中のより広いユーザに届けるという，同社の有機的拡大の一端を担えることが，今から楽しみです。”
Netcraftによると，DigitalOceanはこの1年間で驚異的な成長を遂げている。2012年の12月，DigitalOceanのWeb接続コンピュータ数はちょうど100台だった。それが2014年12月には，124,000台を越えた。DigitalOceanは，時間単位で利用可能なSSDベースの仮想コンピュータを提供する。最低価格のドロップレット，すなわち仮想コンピュータは1時間当たり1セント以下で，Amazonの最も安価なオプションのおよそ1/3だ。
“今年は毎月平均で20,000の新規ユーザに，プラットフォーム上でサーバを提供してきました。” 同社COOのkari Alomar氏は言う。“多額の与信枠を得たことで，より多くの機器をより有利なレートで調達できるようになりました。国際的なニーズに応えるための，グローバルな規模拡大が可能になったのです。”
DigitalOceanは，CoreOSやMesos, Dockerといった最先端のテクノロジを，クラウドプラットフォームに取り入れていることで有名だ。ドキュメントも包括的で，初心者には非常に有用なチュートリアルも用意されている。