Elipse Business Intelligence and Reporting Toolsプロジェクト(BIRT)はActuateがEclipse基金に寄付した初めのリサーチワークとコードに基づいている。
BIRTは二つの主要コンポーネントからなっている。
- Eclipseに基づいたレポートデザイナー、それはJavaとJEEを使用してリスト、チャート、クロスタブ、ドキュメントとコンパウンドリポートをWebベースのアプリケーションに追加することができる。
- レポートと作動させるためのアプリケーションに追加可能なランタイムコンポーネント。
BIRTのレポートは下記の4つの主要パーツから成っている。
- データアクセス:BIRTリポートはデータベース、ウェブサービス、Javaオブジェクト、XMLドキュメントとフラットファイルからデータにアクセスが可能。更に一つのリポートから複数のリソースからのデータにアクセスが可能。
- データ変換:BIRTはユーザーに表示される前にデータをソート、フィルタ、グループ、要約するためのサポートを提供する。これはJava ObjectからFlat Filesからデータにアクセスする際に大変有利となる。
- ビジネスロジック:BIRTはリポート詳細ビジネスロジックをデータに適用するか、アプリケーションビジネスロジックを呼び出すためのサポートを提供する。
- プレゼンテーション:BIRTはデータをリスト、チャート、グループ、他たくさんのフォーマットとして表示するサポートを提供する。
Michael Cote氏はJavaOneにてActuateでJava レポーティングエバンジェリストのVirgil Dodson氏と共にBIRTのデモとビデオインタビューを行った。
2007年Eclipse Europaリリースの一部としてリリースされた最新版のBIRT2.2には下記の機能が含まれている。
- ダイナミッククロステーブルとデータキューブエレメンツ
- ウェブサービスODA(Open Data Access)ドライバを使用してデータを受信する機能
- 新たなるBIRTタグライブラリ、チャートタグライブラリ、チャートビューアーサーブレット搭載
- 新たなチャートタイプのサポート
- すでにサポートされているPDFとHTMLフォーマットに加えてXLS、Word、PowerPoint、PostScriptフォーマット内でのレポートの出力機能の搭載
InfoQはBIRTプロジェクトマネージメント委員会先導者であるWenfeng Liを尋ね、このリリースに関して更に詳しく聞いた。あくまでも彼のコメントが個人的なものであってBIRTプロジェクトのメンバーや委員達全員の意見を反映しているものではない事を念頭に置いて欲しい。
これによってもたらされたプラスの影響は、BIRTのプロジェクトに関してコミュニケートできるフォーラムができたということだ。BIRTはプラットフォームやOSGi、GEF、DTPやWTPのようなEclipseコミュニティー内の他のプロジェクトにも依存している。一般的なリリースの目標で もう一つの利点としてはプロジェクトで起こる問題に関して話し合う場所があるということで、それによってプロジェクト内で問題解決のための相互作用が促進 される。他の利点としては他のEclipseプロジェクトからリリースエンジニアリングにおける最高の実践法を学ぶことができることだ。このような利点の反面、他のプロジェクトと同時進行を保つために急ぐのを強いられるという難点もある。そして私たちは既存のバージョンを使用する代わりに、他のプロジェ クトの最新技術と共に開発環境をもっと頻繁に更新する必要があるのだ。
InfoQはバージョン2.2に新たに搭載された機能の中で一番価値あるものはどれか尋ねた。
ダイナミッククロスタブとデータキューブ機能である。既存のレポートツールとしてはとても面白い開発であり、分析能力をリポートにブレンドする。またそれはピュアレポーティングからOLAPにBIRTのプロジェクト視野を広げるための基盤を作っている。
最終的に2.3のロードマップについて議論された。それはEclipse Ganymedeリリースの一部としてリリースされる予定で、ユーザーフィードバックにはデータキューブとクロスタブエリアで現在ない機能や、デザイナー の仕様の使い勝手の向上、主にスクリプティングなどのリポートデザインのための向上したデバッグツールを搭載している。長い目でみてプロジェクトチームは もっとBIRTプロジェクト貢献者を増やし、他のBIの範囲に及ぶレベルでのこのプロジェクトの拡大を望んでいる。また最後にこのBIRTチームは他の Eclipseプロジェクトとの相互作用と深めたいとしている。またレポーティングツールエリアの範囲においてはウェブプラットフォーム、スマートクライ アント、携帯電話を含めたもっとたくさんのプラットフォームにおける優れた可視化技術を探求していきたいと述べている。