MIX08(source)でMicrosoftはSQL Server Data Services (SSDS)(source)を発表した。MicrosoftにとってWeb上でのストレージサービスであるSSDSは、Amazon S3(source)の競合品である。
SSDSは、BizTalkServices(サイト・英語)に加え、Web上で実行されるMicrosoftのもう1つのサービスである。Neil Hutson氏(ブログ・英語)は、SSDSについて簡潔にまとめた要約を示した。
SSDSというと、クラウド(ビルディングブロックサービス)における構造化されたデータストアで、基本的なデータ操作言語を使用したインターネットプロ トコルでアクセスすることができると考えられている。SSDSは、堅固なデータベース照会機能を備えており、拡張が容易で、簡単にプログラミングでき、費 用効果的なデータストレージを必要としている、デベロッパやビジネス向けである。
SQL Server Data Servicesは柔軟なデータモデルを提供し、以下のとおり構築される:カスタマー >アカウント > 権限 > コンテナー > エンティティ。カスタマーはSSDSを使用している企業または個人である。それぞれのカスタマーは任意の数のアカウントを公開している場合があり、それは 固有のWindows Live IDと関連付けられる。権限は名前空間と類似のものであり、請求や地理的なロケーションとの関連である。コンテナーは、一貫性のユニットでサーチやアップ デート操作の境界を定義する。最小かつ基本的なデータのユニットはエンティティである。
Neil Hudson氏はこの基本的なデータユニットを「スキーマを必要とせず、名前/値のペア(ストレージの最小ユニット)を更新することができる柔軟なエン ティティモデル」と説明している。名前/値のペアはプロパティーを表し、そのタイプ情報はオンザフライで変更可能である。プロパティーはいつでも追加でき るときがある。SSDSは「 10進数、ストリング、ブールなどの単純なタイプをサポートし、すべてのプロパティーに索引が付けられる」。
データはさまざまな方法でアクセスでき、修正できる。
- Microsoft Sync Framework (オフラインアクセス)
- ADO.NET Data Services
- REST
- SOAP
データは権限、コンテナー、エンティティへのCRUD操作により取り扱われる。 構文がC#のLINQ(source)パターンに従うテキストベースの照会言語に基づいて照会が実行される。
Webストレージ市場でAmazon S3が優勢な状況に関して、Robert Scoble氏は以下のように語った。
(Webでのデータストレージの)競争に加わるには、もう遅すぎる。MicrosoftのRay Ozzie氏が、Amazonにそれほどまでに花道を持たせてやってしまったことは面白い(amazing)(おそらく"amazoning"というべきかもしれない)。
Jamie Thomson氏によると、石にはまだ何も刻まれていないらしい。
MicrosoftはAmazonの勢いを止めることができるのか?それは、誰にも分からないことである。その勢いは多少減速させることはできるかもしれ ないが、この分野ではAmazonはすでにはるか先を行っている(SSDSが最終的にリリースされた時、ベータにさえ至っていなかった)。そうは言いな がらも、どこまでAmazonがエンタープライズデータストレージ市場に食い込んでいけるのかは不明である。そこがMicrosoftにとっては重要な戦 いの場となるであろう。