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2008年度のアジャイル採用に関する調査結果

2008年2月に、Dr. Dobb'sではアジャイルソフトウェア開発技術の採用に関する調査を行い(source)、642名の回答者から統計を集めた。採用率が昨年と同じく69%であったのは、驚くべきことである。他の統計では、しかしながら変化を見せている。

Scott Ambler氏は(source)、2006年は65%だった採用率が2007年には69%まで伸び、2008年も再び69%であったと述べている。Scott氏は、採用率がピークを迎えた背景にある理由を知るために複雑な計算を行ったと付け加えている。彼は、チームは上層部の経営者が知らないところでアジャイル開発を行っていて、アジャイルはひそかに採用されているのではないかと思っていた。しかし、これは事実とは異なっていた。

採用率を回答者の役割で分析したところ、アジャイル開発を行っていると考えている開発者は61.4%しかいませんでした。それに対し、IT経営者の 78.2%がアジャイル開発を行っていると考えていました。これは、アジャイルの採用はひそかに行われているという私の予想とは、まさに正反対でした。こうした数字から、開発者と管理者とではアジャイルであることを意味する尺度が異なるのではないか、そして、開発者達はより厳しい基準をもっているのではないか、と私は思っています。私が懸念しているのは、「アジャイルの金星」を稼ぐために、経営陣がアジャイルを内容の乏しいものにしようとしてしまうかもしれない、ということです。

Scott氏によると、好ましい点は、アジャイルを採用した組織は、それを続けていたことである。82%のアジャイル採用者たちは採用のサイクルをさらに進めており、まだ試験的な段階にいたのはたった18%であった。

調査からは他にも興味深い結果が得られた。

.回答者の大部分はより短い反復を好んでおりその期間は1~4週間であった。もう一つの面白い面は、反復を全く行っていないという回答者の数が増えたことである。Scott氏は、これはカンバン等のリーン方式の人気の高まりによるものかもしれないと述べている。


回答者
 1週間未満 3.1%
 1週間 9.2%
 2 週間 32.8%
 3 週間 16.7%
 4 週間 22.8%
 4 週間超 10.3%
 反復なし
5.6%

アジャイルのスケーラビリティについて、数人の回答者は、アジャイル開発を200人規模のチームまで広げることができたことを示している。他の多くの人たちは、50人規模のチームで働いていた。

この調査から得られた興味深い結果としては他に、アジャイルプロジェクトの成功はチームのメンバがいる場所による、ということがある。成功した割合は、


成功の割合
同じ場所にいたチーム 83%
分散していたが、直接会える場所にいたチーム 72%
地理的に分散していたチーム 60%

この調査の回答は、アジャイルの採用がリスクの低い決定であることを示している。アジャイルソフトウェア開発の有効性を、様々な要因について従来の手法と比較した数字は以下のとおりである。

要因 改善された 変わらない 悪化した
生産性 82% 13% 5%
品質 77% 14% 9%
ステークホルダの満足度 78% 15% 7%
コスト 37% 40% 23%

質問の内容や生データ、概要のプレゼンテーションを含め(source)、調査の詳細はScott氏のWebサイトで入手可能である(source)

原文はこちらです:     http://www.infoq.com/news/2008/05/agile-adoption-survey-2008

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