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Ralio社、JBoss.orgに加わる

ColdFusionマークアップ言語(CFML)は、Adobe社のColdFusionに使われているダイナミックなスクリプト言語である。HTMLマーク・アップと特定のタグを混在させることでビルトイン機能を呼び出す点が、JSPと似ている。Ralio社製品を(サイト・英語)使って実装されたColdFusionの代替は数多く存在する。いずれも、CFMLを、JEEサーブレット・コンテナで実行できるようにJavaバイトコードにコンパイルする。

Ralio社は、今年のScotch on the Rocksカンファレンスで、自社製品がRed HatのJBoss.orgの一部になると発表した(サイト・英語)。年内にリリース予定のバージョン3.1からプロフェッショナル・バージョンは、オープンソースになりGNUのLesser General Public License(LGPL2)の下に配布されることになる。

いくつかのRalio社コンポーネント、PDFジェネレータ(cfdocument)やビデオ再生(cfvideo)のようなコンポーネントは、サードパーティからライセンスを受けているので、オープンソースにはならない。従って、既述のプロフェッショナル・バージョンと追加の機能を含むクローズなエンタープライズ・バージョンという二つのバージョンのRalio社製品が存在することになる。それでも、現在のエンジンとタグ・ライブラリの大部分は、公開されることになる。Sacha Laboureyが自身のブログ・ポスト(source)にその発表のことを記載している。

はっきりさせるために書きますが、Ralio社は、中途半端なバージョンをオープンソースにするわけではありません。そうではなく、Ralio社は、サードパーティからライセンスを受けているいくつかのコンポーネント、例えば、PDFジェネレータやオンライン管理コンソールなど、オープンソース化できないコンポーネントを除く完全なコードベースをオープンソース化しようとしています。

JBossコミュニティは、コア機能の拡張に貢献しようとしており、現在は、HibernateとJBossクラスタ・キャッシュをCFMLに直接統合する方法を探っている。Ralio社製品は、JBoss AS(Application Server)の将来のバージョンと一緒に配布されることになる。

Ralio社CEOのGert Franzによれば、「JBossは、Javaプラットホームの周りにできたオープンソースエコシステムの推進力になって来たし、企業向けのオープ・ソースJavaミドルウェアを合法化することについても同じだった。我々はJBoss.orgをコミュニティ・パートナーとすることが、企業市場でのCFMLの採用と使用を劇的に増やすと思っている。」とのことです。

CFMLはAdobe Systems社によって厳しく管理されているので、Ralio社がこのことを発表する前にAdobe社と話し合いを持ったのは、さして驚くに足らない。Adobe社からの公的な反応も非常にポジティブだった。ColdFusion担当Adobe社チーフ・エヴァンジェリストであるAdam Lehmanは、自身のブログで(source)次のように語っている。

JBossと組むことで、CFMLをJavaコミュニティでの露出度が格段に増えることになるでしょう。加えて、企業向け市場の主要なプレーヤであるRedHat社でもCFMLが主流プログラミング言語と認められています。JBoss開発者がJSPの世界から少し抜け出してCFMLを使うようになるのを止めるようなものは何もありません。
Adobe社の別の上級テクニカル・エバンジェリストであるBen Fortaは、ColdFusionコミュニティではかなり有名だが、同じように前向きの評価をした(source)


JBossとRalio社の関係が、ColdFusionの売上に影響を与えられるでしょうか?もちろん、そうです。それなら、どうして私が、Ralio社の新しい発表について心配しないかわかりますか?なぜ、この発表が、実のところ非常にポジティブな方向であると考えているかわかりますか?それは、他の関係と違って、この関係が心底からコミュニティへの重要な関心を示しているからです。Ralio社もJBossもColdFusionアプリケーションを古いとは考えていないし、自分たちのビジネスモデルが、ColdFusion開発者をJavaや.NETに変えることだけだとは考えていません。むしろ、両組織はCFMLとColdFusionコミュニティに価値を見だしており、それを強化して、より広いJavaコミュニティに広めたいと考えています。それは、この関係が、まさに現実的に、ColdFusionとCFMLに対する認識をかなり上げ、ColdFusionの評判と可視性を上げるだけではなく、コミュニティを拡大し、配備数を増やすことさえできるだろうことを意味しています。そして、これが現実になるなら、ColdFusionとその顧客、ユーザーを含む全コミュニティが利益を得ることになります。

数多くのサードパーティColdFusionツールベンダも、Ralio社製品がオープンソースになることをサポートすると発表した。そういったサードパーティのなかでも、Intergral社は、自社製品であるFusionReactor監視製品は、すでにRalio社をサポートしており、FusionDebug for Ralio 3.1でもそれに取り組んでいると発表した。

Ralio社はオープンソース化された三番目のCFMLエンジン代替製品である。先行するOpenBD(source)とThe Smith Projectは(source)両方とも発表を終えている。しかし、LPGLを選択したことで、たとえ製品がクローズドソースであっても、開発者がRalio社のエンジンを自身の製品に取り込むことができるようになったことと、Adobe社のポジティブな反応によって、この発表は特に興味深いものとなった。


原文はこちらです:http://www.infoq.com/news/2008/06/railo_jboss

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