有名なブロガーのReg Braithwaite氏も(リンク・英語)講演者の一人で、 "Ruby.rewrite(Ruby)(リンク・英語)"というタイトルで講演することになっている。
Rubyのコードを書き始めるということは、まずRubyのコードを読み、書き、そして書き直すことなのです。とても短い時間の中で条件式、名前呼び出しや必要呼び出しのような評価方法、そして時間が許せば再帰的なコンビネータの定義といったものをRubyを拡張して新規に組み込めるようにしようと思っています。
言い換えると、言語の機能の足らないところに不平不満を言う代わりに、そういった箇所を実装してしまうことで、建設的な批判を行う為の正しい方法を実践しようと思います。
RubyフリンジについてUnspace社の(リンク・英語)Pete Forde氏に話を聞いた。
Pate氏はRubyフリンジの基本的なテーマについてこう説明している。
Rubyフリンジは元々はMerbカンファレンスにするつもりでした。しかしながら、コミュニティにとって本当に重要な岐路というものは「変化」というテーマの周辺にあることを感じていました。どんな小さなものもだんだんと膨らんでいき、ついには人生で直面する苦悩よりも大きくなってしまいます。強烈な自意識の危機がやってきています。それは、2007年以前はRailsについて知らなかったのに、突然棚にある何十冊もあるRailsの本を全て買い占めているようなブームに乗り遅れているという烙印を押されている全て人達に対して、私たちが高慢で、エゴ丸出しで、常軌を逸した行動をとっていることです。当然多くの開発者は、自分たちの上司に、「カンファレンスに行くことは良い時間の使い方である」と説得する必要があるだろうし、その方法に興味があると思う。Page氏は、Rubyフリンジに参加する為に、上司に聞こえが良い口上を教えてくれている。
よそ者扱いをしているわけではないと思います。単純に遊び場がとても大きくなってしまったのでしょう。開発者は、まずRubyとRailsの持っている何がこれほど活気づかせたのだろうか、ということを忘れずに、新しいルールを学ぶ必要があります。Zed Shaw氏の愚痴は、程度の差はあれども多くの人達が感じていた大きなフラストレーションを吹き飛ばしました。ですから、私たちの使命はZed氏が誇りを持ってこのイベントに参加できるように取り付けることだと思いました。
Rubyフリンジでは、寛大な心と揺るぎのない実行計画をもっているので、Rails開発者をメインターゲットに取り扱わないことで、パンクロック的なDIY精神を取り入れています。企業スポンサーは全く居ません。そしてシングルトラックです。参加者数は、交流しやすい雰囲気を作れるように意図的に150人に制限しています。基調講演はありません。参加者と一緒にトロントに来てくれる同伴者の為に、活気のあるトラックを用意しています。おそらく、食事と夜の娯楽に夢中になることと思います。私たちは、このイベントの全ての局面で、技術とその手腕をつぎ込むつもりでいます。
最後に、Page氏はUnspace社がRubyフリンジを運営している理由を説明した。簡単に言ってしまえば、多くのありきたりなカンファレンスと違って、21人ものRubyコミュニティの主要な人達が、30分であなたが耳を傾けるべき知識を披露してくれる、ということでしょう。多くの講演者はRubyフリンジだけに向けて講演内容を用意してくれているのですから。
MerbやSinatraのようなRubyフレームワークの代替について講演する人もいるし、Rubyのビジネスや起業の話、JRuby、IronRuby、RubiniusのRuby実装チームのプロジェクトリーダー、CouchDB(Erlangで作られたRESTfulデータベース)やArchaeopteryxのようなガチな技術の話もあります。言うまでもなく、Zed Shaw氏とObie Fernandez氏も講演します。非常にS/N比の高いイベントとなっています。しかし、そこには楽しんだり人との繋がりを作る機会があります。
この話題に関するFAQは http://rubyfringe.com/faq#employers を参照してください。
Unspace社は、カナダのトロントにあり、Rubyのコンサルティングとアプリケーションのブートストラップを行う9人の女性と1人の男性のチームです。私たちの会社は、2005年の初めに「Rails野郎Aチーム」を作ろうと呼びかけたことで始まりました。私たちはそうすべきだと思ったので、最初の顧客が聞いたこともないようなテクノロジを使い続けていくという賭けをすることに決定したのです。
Railsは私たちに実によくなじんでいます。私たちはRailsを愛しています。これは友人同士の取り決めに似ています。
相容れないことのように見えるかもしれませんが、Unspace社は、Rubyフリンジに関する私たちの活動について、積極的にスポットライトが当たらないようにしています。私たち自身がそうしたいと思っているので、この1回限りのイベントをやっているのです。そして、この先に同様のイベントを計画するであろう人達のために先鞭をつけることができたら、と思っています。ご存じのことかと思いますが、カンファレンスというのは、青白い顔をした奴らが、お弁当付きのホテルの会議室やスポンサー付きのコーヒー休憩室で群れてる必要は無いのです。技術系のイベントでは、活動機会をなくしなくないからと「ロビーでたむろする」人達がいる、という問題もありますね。