Ian Thomas氏によると、相変わらずITは期待されている価値を提供できていない、ということである。Ian氏は、
われわれすべてがこうした傾向を認識し、より成熟した産業から業界の実際的な知恵を学ぶ必要があると、考えている。
これまでの作業(PDF)を詳述し、Ian Thomas氏はソフトウェアデリバリーの産業化およびその実現方法について語っている(リンク)。
Ian氏は、プラットフォーム(PaaS)およびソフトウェア(SaaS)のデリバリーにおける産業化についての考えを定義することから始めている。
われわれは、IT産業における大きな変化を目前にしています。SOA、Web 2.0そしてSaaS/PaaSが出現し、その初期の前兆を見ているに過ぎません。組織が改革や分割を迫られ、テクノロジーがますます共用化されると考え ます。多くの人びとへ、より低価格で同じ機能を提供することを可能にするモデルがあることを、SaaSが証明し始めています。また、みな特別ではなく、お こなっているカスタマイズやテーラリングの80%が不要であり、ビジネス価値に再び目を向けさせるSOAの支援により、IT投資に拍車がかかることをわれ われは最終的に認めなければなりません。
Ian氏によると重要な傾向の1つは、ビジネスの継続的なコンポーネント化である。
第三者と取引きをするコストが下がっている理由から、過去100年間にわたり、ビジネス組織のより小さなレベルへ徐々にシフトしてきています。Webに よって、こうした取引のコストは急速に下落しています。この状況がさらにビジネス組織の縮小を引き起こし、われわれがビジネス粒度のより小さいユニット、 機能に集中する原因になります。
このような小さいビジネスユニットは一方では、提供可能な価値を十分理解しているため、非常に敏捷であるが、他方においては、取引のコストを下げることで 市場における優位性を獲得するために、非常にコスト主導になる。小さいビジネスユニットは、機能ベースの分解により定義することができる(このレポーター の著書「Applied SOA」(リンク)、ビジネスモデルの定義と類似)。
これまで組織は組織設計を表す方法として、ビジネスプロセス、組織構造またはITアーキテクチャを使用してきました。エンタープライズアーキテクチャを使 用する場合はおそらくその3つすべてでしょう。しかしながら、こうした見通しの大きな問題は、実際のアウトプットについてはほとんど不明だということで す。何が実行されているのか、実現されている本質的なビジネスコンポーネントは何であるのかを語りません。... ビジネスのこうした見解はみな本質的に不安定です。なぜなら、それはある時点で物事が完了する様子を表すものだからです。その結果、定期的にそしてさまざ まな割合で変わります。機能は、別の抽象レベルを持ってきます。つまり、動作方法に気を揉むことなく組織の安定したコンポーネントパーツを検討することを 可能にします。これにより、どのようにしてコミットメントが実現されるのかについてあれこれ考えることなしに、アウトプットやコミットメントの観点から組 織がしなければならないことに、系統的に集中する機会を得ることができます。原則的に、意図を表すものであり、構造としての戦略を表します。
コスト主導という結果、機能の所有者は内部および外部的にITソリューションを探索することになり、以下の事柄の答えを導き出そうとする。
- 必要なパフォーマンスレベルまで外部的にこの機能を提供することができる人はいますか?たとえば、使用量やサブスクリプションベースで利用可能なSaaSまたはBPUオファリング。
- できるだけ、迅速に、信頼があり、費用効果的に、機能の実現を支援することが可能な人を見つけること。
IT機能へのそうしたアプローチは、「機能実現プラットフォーム」の重要性を強調することになる。それは標準化アセンブリーであり、架構機能を装備し、さまざまなテクノロジーでさまざまなベンダーによって実装されるものである。
そのような実現プラットフォームは、インフラ、アプリケーション、ビジネスおよびサービス管理規律を一元化され、信頼でき、拡張可能なプラットフォームに することが機能の実現のために必要であり、サービスのデリバリーが実際は総体的な規律であり、テクノロジーの問題ではないという事実を反映します。もっと も批判的なのは、少なくともわれわれの観点からすると、このプラットフォームは非常に産業化されていて、顧客が納得する結果を保証するために、インフラ、 アプリケーション、ビジネスおよびサービス次元内の反復可能で、信頼でき、保証されたコンポーネントで構築されています。
投稿記事でIan氏は、そうしたプラットフォームの主なコンポーネントについて説明している。Enterprise Service Bus (ESB)(参考記事リンク)の拡張バージョンであり、以下が追加されている。
サービスファクトリー - 非常にテンプレート化されたモデリングであり、開発環境である。DSLで表される一連のアーキテクチャおよび開発パターンに対するサービス設計、実現およ び開発のプロセスを通じ、実現される機能の概念図から後押しする。このようなDSLは、UMLプロファイル、ちょっとした言語またはサービスドメイン向け に実装される完全なDSLの組み合わせである場合がある。
ソフトウェアデリバリーの産業化は、過去10年、複数の出版物で取り上げられている。Ian氏の投稿記事は、特定の分解テクニックやTRIOLE(リンク)のようなソフトウェアプラットフォームを通じて、このビジョンを実現するための実際的なステップを説明している。
原文はこちらです:http://www.infoq.com/news/2008/08/Industrialization