Charles Nutter氏は最近JRubyのJava Integrationに加えられた改良点をいくつかあげる(リンク)。
0. 明らかなパフォーマンス向上
1. インターフェースを指定したメソッドの最後の引数にクロージャを渡すことができる。クロージャはそのインターフェースの型に変換されることになる。 thread = java.lang.Thread.new { puts 'here' }
2. 全てのメソッドで(アンダースコアを使った)Ruby式のメソッド名によってインターフェースの実装ができる。class Foo
3. attr*.[..]を使ってインターフェースのプロパティ的なメソッド(getter/setterやis)を実装できる。
include java.awt.event.ActionListener
def action_performed(event)
...
end
end
4. インターフェースの真偽値を返すメソッドはメソッド名に?を付けたメソッドで実装できる。
別の改良点としてはデバッグを向上させるJSR-45の採用がある。JSR-45(リンク)ではクラスファイルをソースファイルやソースコードと照らしあわせることができるようになる。JSR-45は一連のクラス属性(SourceDebugExtensionと呼ばれる)を定義していて、その属性にJSRで定義されたSMAP形式のメタデータを入れてクラスファイルがどのソースファイルからできたかを定義する。コンパイラのコードを見ると生成されたクラスファイルに行番号の情報を埋める機能がすでにできている。クラスファイルの生成に使うASMでは、visitLineNumberメソッド(リンク)から行番号をセットすることができる。
SMAPファイルを付加することで、jdbのような定番のJavaデバッガでもバイトコードにコンパイルされたRubyコードに対してステップ実行ができるようになる(jdbを使ってRubyファイルをステップ実行する方法がPastieにのっている(リンク))。
この新機能はJRubyで早くデバッグするためのワンステップとなる。しかし注意しておく必要があるのは、この方法はバイトコードにコンパイルされたコードに対してだけ使えるということだ。インタプリトされただけのコードではトレースやフックベースのデバッガを使わないといけない。アプリケーションコードをバイトコードにできるかを決める要素はいくつかある。たとえばバイトコードだとPermanent Generationメモリ領域を超える場合JVM自体がクラッシュして落ちてしまう。このためJRubyのJITはコンパイルされたメソッドの数を制限している(参考記事・英語)(この制限数は設定により変更可能)。
原文はこちらです:http://www.infoq.com/news/2008/08/jruby-java-integration-jsr45-dbg