Red Hat(リンク)は、JBoss Enterprise SOA Platform(リンク)の新バージョン(バージョン4.3)とJBoss Operations Network(リンク)の新バージョン(2.1)をリリースした。 新しいSOA PlatformはオープンソースSOA配備のリモート監視と管理を可能にし、新しい統合管理プラットフォームは協調サポートの改善を目標としている。
JBoss Enterprise SOA Platformは、アプリケーション、SOAサービス、ビジネスイベントの統合およびビジネスプロセスの自動化を行う標準ベースのプラットフォームを提供する。SOA Platformは、単一のサポートされたエンタープライズディストリビューションで連動することが証明されている、JBoss ESB、jBPM、Droolsの特定のバージョンおよびJBoss Enterprise Application Platformと統合する。JBoss Enterprise SOA Platformの年間サブスクリプションには、フルプロダクションサポート、セキュリティ修正、更新リリース、およびサブスクリプション期間中にリリースされた新バージョンへのアクセスが含まれる。
JBoss Enterprise SOA Platformの新機能(リンク)には、次のものが含まれる。
- 新しいESB機能 – 新しいゲートウェイリスナー、宣言型セキュリティモデル、改善されたWebサービス統合、および追加のスクリプト言語は、よりシンプルなWebサービス統合と配備を可能にすることで、オープンソースSOAの企業導入を加速化します。
- 新しいルール機能 – ステートフルルールサービス、決定表、およびルールエージェントサポートは、イベント駆動型アーキテクチャ(EDA)によるさらなるビジネスイベント処理を可能にする他、開発者以外もビジネスルールを作成できるようにし、迅速な配備を可能にします。
JBoss Enterprise SA Platformには、次のようないくつかの有名なコンポーネントをバンドルしている(リンク)。
- JBoss ESB
- JBoss jBPM jPDL
- JBoss Rules (Drools)
- JBoss Application Server
- Hibernate
- Hibernate Entity Manager
- Hibernate Annotations
- JBoss Seam
- JBoss Web (組み込みのTomcat 6.0)
- JBoss Cache
- JGroups
- JBoss Messaging
- JBoss Transactions
- JBoss Web Services (JBossWS)
- JBossXB
- JBoss AOP
- JBoss Remoting
- JBoss Serialization
- JacORB
これまで、Red HatのSOAチームは、自社の提供品と他のオープンソース活動との違い(リンク)を強調してきた。
当社がJBossブランドの中にこれらのコンポーネントのすべてを持っているという事実は、他のオープンソース活動のすべてから当社を明確に差別化しますが、クローズソースの競合他社からも差別化します。これは、サポートを容易に受けられることを意味するだけではなく、プロジェクト間の統合が、はるかに緊密でシームレスであることを意味しています! 一部のオブザーバーは、SOAとオープンソースはごく当たり前の適合のように思えると指摘しています。JBoss SOA Platformは、その主張の高まりを助長するだけです。
Savio Rodrigues氏は、JBossのSacha Labourey氏に連絡を取り、プラットフォームは単に要素のバンドルなのか、または、なんらかの事前統合またはパフォーマンス改善があるかどうか(リンク)を尋ねた。Sacha氏は次のように答えた。
根底では、プラットフォームは単に集約したプロジェクトのセットであるという主張も可能でしょう。しかし、それは当社が経験している品質工学およびリリース工学のプロセスに対しての非常に単純な見解といえます。当社は、これらのコンポーネント同士が互換性を持ち、同じバックエンド統合(データベース、JVMなど)を利用できるようにすることに格別の注意を払っています。当然、1つの機能(プロジェクト)をカバーするものだけでなく、機能全体(ESB、Drools統合、jBPM統合、Smooks変換など)をカバーする、プラットフォーム固有のテストを経ています。下位互換性のある累積パッチを提供しながら、最低でも今後5年間でこうした要素をサポートできるようになるために、最善を尽くしたいと思います。
また、SOA Platformの本リリースは、JBoss ON管理製品と統合する最初のものになるでしょう。それは当社が個々のコンポーネントに対して行わないことでもあります。また、SOA PlatformはスタンドアロンまたはEAP(Enterprise Application Platform)上のいずれかで動作可能であることも覚えておいてください。後者については、当社はSOA Platform用に選んだコンポーネントがEAPからのコンポーネントと衝突しないことを確実にする必要があります。
結論: 後者です:)
JBoss Operations Network(ON)管理プラットフォームは、JBoss Middleware製品スイート向けの集中型のシステム管理を提供する。これにより、ユーザーはアプリケーションライフサイクルの多くの段階を調整し、複雑な環境を通じてミドルウェアコンポーネントの統合的なビューを公開できる。また、このプラットフォームは、実動時間比率やパフォーマンスの可視性を提供し、単一の統合されたツールで、複雑な環境における新しいアプリケーションの設定や展開を効果的に管理できるようにする。
JBoss Operations Network 2.1はJBoss Enterprise SOA Platformの管理強化をもたらす。これは、エンタープライズSOA配備の継続的な運用のコストを低減することを目的としている。SOAサポート機能では、企業がオープンソースSOAの利用を促進できるようサポートすることを目指す。JBoss Operations Network 2.1の新機能(リンク)には、次のものが含まれる。
- JBoss Enterprise SOA Platform向けの拡張性のある集中型の管理
- リモートによるプラットフォームの設定および配備
- 自動のESBサービスインベントリ発見
- 監視基準
- パッチ管理
- JBoss ESBサービス監視
RedHatは、JBoss SOA Platformの30日間の無料評価版サブスクリプション(リンク)を提供しており、また、潜在顧客がSOAの準備状況を判断するためと「SOAの成功への最善の道を判断する」ためのJBoss SOA評価ツール(リンク)を提供している。
SOAに関する詳細については、http://www.infoq.com/jp/soaをご覧ください。