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エンタープライズ分野におけるオープン・ソースの利用度が判明

Open Source Census(リンク)(OSC)は先頃、オープン・ソース・ソフトウェアが世界でどの程度エンタープライズに利用されているのかを明らかにする調査報告書を発表した。官公庁と金融サービス業がリストのトップに並び、アメリカを含む他のどの地域よりもヨーロッパでオープン・ソース・ソフトウェアが利用されていることが分かる。

OSCはOpenLogic(リンク)によって設立されIDC、Unisys、そしてMicrosoftを含むいつくかの企業が後援している共同プロジェクトで、エンタープライズ分野におけるオープン・ソース・ソフトウェアの利用状況の実態把握に取り組んでいる。そのOSCが過去6か月間でエンタープライズ・コンピュータにオープン・ソースのパッケージがどのくらい存在していたのかという情報を収集した。その結果スキャンをした2,000台を超えるマシンに対して300,000ものパッケージが存在していたことが分かった。この結果はエンタープライズ分野におけるオープン・ソースの利用実態を見るには十分な量である。
 

OSCによると調査結果の主要な点は以下のようにまとめられる。

  • スキャンしたマシン1台当たりの利用率を見ると、官公庁と金融サービス業が最も高い値を示している。平均すると公共機関では1台当たり123種類ものオープン・ソース・パッケージがインストールされていた。金融サービス業では1台当たり117種類のパッケージがインストールされていた。
  • ヨーロッパで最もオープン・ソースが使われており、アメリカがそれに続いた。例えば、アメリカでは1台当たり51種類のオープン・ソース・パッケージで、ヨーロッパでは同じく68種類であった。
  • Windows上で使われているオープン・ソース・ソフトウェアは大量にあった。スキャンしたWindowsマシンを平均すると1台当たり39種類のオープン・ソース・パッケージがあった。Linuxユーザではもっと多く、平均87種類のオープン・ソースが見つかったがその中にはLinuxディストリビュータが配布したオープン・ソースも含まれている。Windows、Linuxそれぞれで最も普及しているパッケージを見るとそれぞれのトップ10のうち上位7つが共通していた。
  • OpenOfficeは73%の個人ユーザ・マシンで見つかったのに対してエンタープライズ・マシンでは28%しか見つからなかった。Censusはこの個人ユーザの利用率がビジネスにおける利用率を引き上げることになるのか追跡するだろう。
     

より詳しく見ると次のような統計情報が見えてくる。

313,603 - インストールされていたオープン・ソース・パッケージの延べ数

2,287 - スキャンしたマシン数

768 - 発見されたパッケージの種類

57 - エンタープライズ分野で発見されたパッケージの種類

利用されているパッケージトップ10は以下の通りである。

順位

パッケージ名

インストール数   

インストール率

1

firefox

2178

84%

2

zlib

1696

65%

3

xerces

1580

61%

4

wget

1577

61%

5

xalan

1501

58%

6

prototype

1472

57%

7

activation

1372

53%

8

javamail

1298

50%

9

openssl

1196

46%

10

docbook-xml

887

46%

Linuxディストリビューション別の導入率:

Linux

  

協力者の在籍国:

  

Countries

 

産業:

 

 Industries

 

企業規模:

 

 Company

 

Firefoxがエンタープライズ分野で最も利用されているオープン・ソース・ソフトウェアで、Ubuntuが最も普及しているLinuxディストリビューションであることが分かる。

 

原文はこちらです:http://www.infoq.com/news/2008/10/Open-Source-Enterprise

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