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アジャイルユーザビリティ

ユーザビリティの第一人者で「Usability Engineering」(邦題「ユーザビリティエンジニアリング原論」) の著者であるJakob Nielsen氏(リンク)が、アジャイル手法がユーザビリティをデザインする従来のアプローチを脅かすことに懸念を示している。彼が言うには、ユーザビリティに対するアジャイルのもっとも大きな脅威は、それがプログラマによって提案された手法であり、主にシステム開発の実装サイドに取り組んでいることである。Alistair Cockburn氏(リンク)がこの主張は事実ではないと反論する。

  1. 良いアイデアを誰が提案したかは問題ではありません。問題なのはアイデアが良いかどうかだけです。
  2. これは、協力する「私たちプラス彼ら」の代わりに、コミュニティの中で対立した「私たち対彼ら」を作り出します。
  3. Nielsen氏の名前で挙げられた他のスレッドとは違って、彼は解決策を提供していません。そのため、「私たち対彼ら」の未解決の問題を私たちに残しています。これは、受け入れられません。

提案された解決策: ただ良いアイデアを使うだけです。どこから来たのか気にする必要はありません。Kurt Morris氏がアジャイルユーザビリティリストに投稿した通り(リンク),、「一旦、『私たち対彼ら』という不自然な考え方をやり過ごすと、成し遂げられることは驚くべきものになります。」

Nielsen氏は、続けて問題を提起した。ストーリーを小さなタスクに分けていくアジャイルの習慣は、ユーザエクスペリエンス全体を分かりにくくするおそれがある。それは、機能が一貫性のないやり方で開発されるからだ。彼が言うには、最も悪いのは「ユーザインタフェースがつぎはぎだらけになってしまう」ことである。Nielsenの解決策は以下の通りである。

  • ユーザビリティテストを速く繰り返し行う。彼は言う。「毎週のテストは完全に実現可能です(リンク)。それは、もっとも短いスプリント内でさえ、複数のユーザのフィードバックを統合する確実な方法になります。」
  • 平行トラックによって、開発作業の一歩先にユーザビリティの作業を終えることができる。
  • (紙などの)あまり厳密ではないプロトタイプを使う。それによって、コーディングのために前もって使う時間を最小限に抑える必要がない。

Jeff Patton氏(リンク)は、12個のユーザビリティのベストプラクティス (Nielsenのものもいくつか挙げて) を書き出した。

  1. 機動力になります。UX実践者は、顧客やプロダクトオーナーチームの一部です。
  2. 事前に調査して、モデルを作り、設計します。しかし、ほぼ十分な分だけでかまいません。
  3. 設計作業を細かく分けます。
  4. 平行トラック開発を使い、早く作業を終え、後に続きます。
  5. 複雑なエンジニアリングのストーリーに設計時間を使います。
  6. 継続的なユーザ検証を使うため、ユーザ検証グループを育てます。
  7. 開発とは別のトラックで継続的ユーザ調査をスケジュールします。
  8. 複数のアクティビティでユーザの時間を活用します。
  9. 開発の前にUIを繰り返すためにRITEを使います。
  10. あまり厳密でないプロトタイプを作成します。
  11. プロトタイプを仕様として扱います。
  12. 設計のファシリテータになります。

Jeff氏が述べたRITE(リンク) (pdf) 手法は、MicrosoftのGames Studioから来ている。「RITEは、『従来の』ユーザビリティテストとは異なります。RITEは、非常に速い変化と、これらの変化の有効性を検証することに重点をおきます。」具体的には、問題が見つかってその解決策が分かるとすぐに、実践者はUI (プロトタイプやアプリケーション) に変更を加える。ボタンの名前を変更したり、メニューアイテムのテキストを変更したりする変化は、他の参加者が到着する前によく起こる。もっと複雑な、しかし、明らかな変化はできる限り急速に行われる。このようにすれば、変化はできる限り速くテストすることが可能になる。

その上、Jeff氏は彼の役割が変わったことに気づいている。「アジャイルチームで働き始めると、共同制作の設計を好むように私のアプローチは代わりました。」ますますファシリテータの役を務めるようになり、大きな集団から情報を集め、モデルにします。私は、ユーザシナリオを書き、ユーザインタフェースのデザインをスケッチして、ユーザや開発者のグループで作業をしていることに気づきました。

最後に、Alistair氏(リンク)は言います。(開発者とユーザビリティの分裂に関して) 「ただ覚えていてください。あるのは私たちだけだいうことを」

 

原文はこちらです:http://www.infoq.com/news/2008/11/agile_usability

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