IBM Websphere(リンク) Application Serverの最新版では、JDK 6.0(リンク)、EJB 3.0(リンク)、Webサービス機能拡張やWeb 2.0 Feature Packをサポートしている。IBMは先日、Websphere Serverバージョン7.0のリリースを発表した(リンク)。この新しいバージョンには、JAX-WS、SOAP 1.2、MTOM、WS-ReliableMessaging、WS-Policy、Kerberos Token Profileのサポートを含むWebサービスの機能拡張も盛り込まれている。
新しいバージョンでWebSphereはJava EE 5(リンク)の認定を完了したが、その中にはEJB 3.0のサポートとJava Persistence API(JPA)も含まれている。Web 2.0 Feature Packは、既存のSOAおよびJava EEの資産を活用して、オープンなAsynchronous JavaScript and XML(AJAX)開発フレームワークを通してWebアプリケーションを提供している。
新しいWebSphereアプリケーションサーバのその他の機能としては、以下のものがある。
- 新しいWebサービスのサポートには、WS-Business Activity(リンク)やWS-Notification(リンク)、WS-I Basic Security Profile(リンク)などのような、WS-*標準が含まれている。
- WebSphere Application ServerでのJPAサポートはOpenJPAプロジェクト(リンク)に基づいているが、これはApacheによるJPA実装フレームワークである。
- WebSphere 7.0の他の技術との統合サポートには、Springフレームワーク、Service Component Architecture(SCA(リンク))やWebSphere MQ(リンク)、WebSphere ESB(リンク)などの製品がある。
Web 2.0 Feature PackはWebSphere Application Server V7.0のオプションの製品拡張で、以下の機能を含む。
- Ajaxクライアントおよびマッシュアップから、外部Webサービス、内部SOAサービス、Java EEの資産への接続性を可能にするための、Web 2.0からSOAへの接続性。この接続性はAtom Syndication Format(ATOM(リンク))およびReally Simple Syndication(RSS)のWebフィードを通して、企業データを顧客やパートナーにも拡張している。
- AJAXクライアントを株価やインスタント・メッセージングのようにリアルタイムで更新されるデータに接続するためのAJAXメッセージング。
- Dojo (リンク)Javascript AJAXツールキットを基にIBM機能拡張を付加したWebSphere Application Server用のAJAX開発ツールキット。
新しいバージョンのサーバでは、次のような新しいプログラミングモデルのサポートも提供している。
- Session Initiation Protocol(SIP(リンク))の高可用性オプションによる、SIP実装の可用性のパフォーマンス向上。
- 新しいWebサービスの開発を簡単にする、JAX-WS 2.1のサポート(リンク)。
- JAXB 2.1のサポートは(リンク)、JavaプログラムからのXML文書へのアクセスを簡単にしている。
- Portlet 2.0(JSR 286(リンク))のサポート。Javaポートレットのこの仕様では、イベントを送受信し、同じWebアプリケーション内に配置されたサーブレットやJavaServer Pages(JSP)と共有するポートレットの状態セッションの属性を変更することが可能である。
WebSphere 7.0にはWebSphere Application Server Community Edition 2.1も(リンク)含まれているが、これは軽量なJava EE 5のアプリケーションサーバで、オープンソースのApache Geronimo(リンク)の技術上に構築された。コミュニティエディションに加え、最新版では以下のものを含む様々なサーバ構成を提供している。
- WebSphere Application Server Express (v7)
- WebSphere Application Server Network Deployment (v7)
- WebSphere Application Server for z/OS (v7)
Billy Newport氏は先頃、WebSphere ND 7.0と新しい64 bitのIBM Java 6仮想マシンやこのバージョンのJVMで提供されているポインタの圧縮機能等に関するブログを書いた(リンク)。
この新しいリリースでは、セキュリティやアプリケーション開発、システム管理といった領域での機能拡張も提供している。ランタイム・プロビジョニングおよびOSGi(リンク)の技術により、メモリや領域に必要な機能だけを動的に選択し、アプリケーションサーバのフットプリントを削減する。新たなWebSphere Business Level Applications(WBLA)は、複数構成アプリケーションの管理を助け、管理タスクを単純化する。さらにIBM Rational Application Developer for WebSphere V7.5では(リンク)、新しいWebSphere Application Server機能もサポートし、Java開発者がJava/JEEのWebアプリケーションを開発し、アセンブルし、デプロイするのを支援する。
WebSphere Application Server version 7.0のフリーの試用版はダウンロード可能である(リンク)。フリーのコミュニティエディション版もWebサイトからダウンロードできる(リンク)。どちらのダウンロードもIBMのWebサイトでのユーザ登録が必要である。
原文はこちらです:http://www.infoq.com/news/2008/11/websphere7-release