IBMの著名なエンジニアであるChristina Lau氏が、近ごろDevoxxカンファレンスにおいて、「BPM 2.0 -a REST based architecture for next generation workflow management」をプレゼンした(PDF)。その目標は、BPM-as-a-Service(BaaS)の理解を深め、それに備えることである。
Rashid Khan氏の投稿記事(リンク)に基づき、5つの主要概念でBaaSを定義している。
- ホスト環境においてプロセスをモデル化し、実行する。
- 内部のファイアウォールデータとインターネットサービスを統合する。
- ビジネスユーザが協働し、RIAテクノロジーを使用したブラウザで、ビジネスプロセスを作成する。
- インターネットを介して、プロセスを監視、管理、評価および議論する。
- Webベースの報告および監視(BAM)機能。
こうした原則に従いながら、BPM Zeroプロジェクト(IBMの Project Zero(参考記事・英語)の一部および詰まるところWebSphere sMash)を開始した。BPM ZeroはWebべースのBPMNエディタを提供する。プレゼンではまた「HTTP activities」:受信、応答、起動と呼ばれている専門的なBPMNアクティビティを目玉にしている。
BPM ZeroはILOG JRulesを統合し、意思決定サービスのビジネス中心の構成 を提供する。
Christina氏とそのチームが、BPM Zeroと彼らが言う「RESTful SOA」:フィード、Twitter、チャット、Eメール、SaaS(Googleアプリケーション)、IaaS(ストレージ)などが完全に統合されるこ とを見込んでいる。Christina氏は、軽量ワークフローがスクリプト記述エンジンとして機能し、RESTfulサービスを結合することを説明してい る。
このスクリプト記述言語の主な特徴は以下のとおりである。
- BPEL実行セマンティクスのコンパチブルなサブセット
- 秒単位の起動と実行
- 内蔵型拡張メカニズム
- ビルトインセキュリティサポート
Christina氏が説明しているように、セキュリティはこのプロジェクトにおいて重要な項目である。
ワークフローは、たとえばHTTP基本アクセス認証、OAuth、OpenIDなど、さまざまなセキュリティメカニズムを持ったサービスを起動することができる。
最後に、BPM-as-a-Serviceの利点を利用する際の提案をしてまとめている。
- BPMNを使用し、プロセスを記述する
- REST可能なAsset
- 内容を簡潔にして、人による読み取りが可能にする(XML、Atom、JSON)
- HTTPアクション(GET、POST、PUT、DELETE)のURLを介して、利用可能にする
- 低コストのデプロイメントおよびクラウドでホストされたサードパーティーアプリケーションを利用する
このプレゼンは、クラウドコンピューティングがBPMに大きな影響を与える(参考記事)というメッセージを送り続けていく。また、すでに市場に出回っている製品(RunMyProcess.com(リンク)やMyProcess.com(リンク)など)や、まもなく発売される製品にも反響する。