IBMは「Business Process Management enabled by SOA」(PDF)というタイトルのRedBookのドラフトを公開した。そのRedBookは、BPMイニシアチブをサポートするためにプロセス、ITおよびSOAガバナンスを調整することを目的とした、一般的な方法論を提供する。
その方法論は、一連のフェーズを提供する。それぞれは、アクティビティやBPMソリューション開発および管理を提供する成果物で構成されている。共通の一連の作業ストリームは、そのフェーズ全体で実行される。
RedBookは、プロジェクト(構想、評価、定義、実行および最適化)のフェーズおよびいくつかの作業ストリームに従って構成される。
- ビジネス戦略の調整
- プロセスガバナンス
- ビジネスプロセス
- SOAおよびITテクノロジー
- SOAおよびITガバナンス
著者はプロセスガバナンスを以下のように定義している。
プロセスガバナンス は、コーポレートガバナンスのフレームワーク内に適用される。プロセスガバナンスの目的は、企業のオペレーションおよびサポートプロセスが確実に以下のことをおこなうようにすることである。
- 企業のビジネス戦略を実施する。
- 企業によるガバナンス決定によって定義された制限を盛り込む。
- 正しい知識を備え、適切な技術を使って望まれる数値の実現を達成する組織。
- パフォーマンス測定の適切なシステムで、組織のパフォーマンス、プロセスの活力、戦略上の調整および数値の実現を監視する。
- 組織およびプロセスパフォーマンスの問題を感知し、対応するのに必要なプロセスを備える。
- 外部からの命令および内部の決定を認証するために、企業のオペレーションの洞察や管理を提供するのに必要なプロセスを備える。
また、SOAガバナンスの重要性について以下のようにコメントしている。
SOAでは、サービスの消費者と提供者は、別々のプロセスですが、別々の部門によって開発および管理され、協働するためには調整が必要です。SOAが成功 するためには、複数のアプリケーションが共通のサービスを共有することが必要です。 それは、そうしたサービスを共通で再利用可能にするよう調整することが必要であるという意味です。これらはガバナンスの問題であり、モノリシックアプリ ケーションの時代、さらには再使用可能なコードおよびコンポーネントの時代より、ずっと複雑です。
SOAガバナンスは、以下の事柄に対処している。
- サービスの定義
- サービスのマイグレーション
- サービスのメッセージモデル
- サービスのオーナーシップ
- サービスのテスト
- サービスの登録
- サービスのバージョン管理
- サービスのオーナーシップ
- サービスの財政的支援
- サービスのモニタリング
- サービスの監査
- サービスの診断
- サービスの特定
- サービスのモデル化
- サービスの公開
- サービスの発見
- サービスの配置
- サービスの消費
- サービスの提供
- サービスの利用
- サービスおよび複合アプリケーションの配置
- サービスに対するセキュリティ
そしてRedBookは、プロセス、ITおよびSOAガバナンスの組織的な側面に対処する。特に、BPM Center of Excellence RACIチャートを定義する。
この時点で、作業を完成させるために、著者はフィードバックを求めている。SOAガバナンス組織を正しく配置したか?プロセスガバナンス組織はどうか?プロセス、ITおよびSOAガバナンス間の調整について、どう考えるか?
原文はこちらです:http://www.infoq.com/news/2009/02/process-it-soa-governance