アジャイルソフトウェア開発がこれほど評判のよい主な理由のひとつであり、おそらく一番の理由だと言えるのは、非常に生産性が高いことに関して現場から数多くの報告があることだ。ソフトウェアを構築して1つの不具合も出さずにリリースしたチームは、顧客やかつて製品化までにかかっていた時間をごくわずかにまで減らしてきた人たちに知れ渡る。Joanna Zweig氏とCesar Idrovo氏は、非常に生産性が高いチームの働き方の理論、グループの一貫性について説明する4つの記事を書いた。
- プロジェクトチームのためのグループの一貫性 - 非常に高い生産性の探求(リンク)
- プロジェクトチームのためのグループの一貫性 - 共通の目的(リンク)
- プロジェクトチームのためのグループの一貫性 - 協力的な交流(リンク)
- プロジェクトチームのためのグループの一貫性 - グループの創造性(リンク)
このシリーズは、私たちの現在の取り組み方の次に来るものを初めに指摘している
グループの特徴とグループの力関係は、大抵の人たちには見えません。私たちは、それらを管理することはおろか、それらを見つけるような訓練を受けていません。私たちの仕事は、目に見えるものよりも多くのものに影響されます。これがプロジェクトを成功させるか(または、失敗させるか)は、時々行き当たりばったりのように見えます。
プロジェクトマネージャにプロジェクト状況のサマリーを提出するように依頼する場合、回答にいくつかの数的指標を含むことを当然期待するでしょう。時として、数的指標だけが手に入るかもしれませんし、その数的指標は耳に入れる必要があると思うことすべてなのかもしれません。数量的なものに関する偏見は、私たちのプロジェクトや生活にかなり蔓延しています。
質的な情報を識別して分析するツールやトレーニングは、ほとんど発達していません。実践者たちが「伝統的」だとはみなさないプロジェクト管理の方法論でさえ、私たちの仕事の人としての側面をほんのすこしかじり始めたばかりです。
プロジェクトの終わりに測定が終了すると、チームはプロジェクトを納品する能力に影響した質的要素を大体説明できます。これは興味深いことです。数量的な声は、「後悔先に立たず」ということをすぐに示すかもしれません。しかしながら、最強の成功を経験したり、非常に高い生産性を達成したりする人たちは、多くの場合、質的な観察力を持ちます。私たちは、質的なものを探求する方法を詳しく調査することにより、チームに関して豊富に学ぶことができる源が提供されると考えます。
私たちは、プロジェクトチームに提供される新しい調査と洞察を共有したいと思います。
Zweig氏とIdrovo氏は、この序論において、最初の記事の中でグループの一貫性が何であり、なぜそれが重要かを定義し、続いて各記事の中で、グループの一貫性の側面を1つずつ掘り下げている。
グループの一貫性とは、障害を克服するために人々が完璧なリズムとハーモニーの中で1つまたは複数のタスクを実行することができるような共有状態です。この極度に単純化した解説は議論の開始点であり、行動学、心理学、精神学、社会学などを含むグループの一貫性の各学術分野の構成要素全てを公平に評価し始めるのではないことを認めます。
実は、グループの一貫性は、人が想像するよりも理解しにくい概念です。実際に、この調査の間、Joanna氏らのグループは、グループのレベルの変化よりもむしろ、すばらしい出会いと経験だけを見ながらグループの一貫性を監視した。
後の3つの各記事の中で、Zweig氏とIdrovo氏はチームが非常に高い生産性を達成できる1つの側面を詳しく調査する。プロジェクトチームのためのグループの一貫性 - 共通の目的(リンク):
非常に高い生産性の継続した探求において、共通の目的に対し、強くて極めて適応性のある共通感覚を持つことによって、プロジェクトの見通しや企業戦略を実行するグループの能力を高めることを私たちは観察してきました。
アジャイルチームは、これを支援するいくつかの手法を適用します。チームメンバは、顧客と同意した共通の目的の周りで自己組織化します。この目的は、ほとんどの場合、次のイテレーションに含まれるストーリーやタスクのまとまりを具体的に表すことです。「Done」の共通の定義、「Living」や動的バックログ、関係する顧客、これらすべては目的の周りにあるあいまいさを取り除き、各イテレーションが避けられない変化に適合し続ける役に立ちます。
プロジェクトチームのためのグループの一貫性 - 協力的な交流(リンク) :
私たちが観察した非常に生産性が高いチームは、共同開発を実践する率が高くなります。性能はチームのレベルよりも個人的なものであると認められていますが、協力的な交流を強化することによって、生産性が向上すると私たちは信じます。共同開発が必要な環境において、マネージャはプロジェクトの作業と説明責任を個人に割り当てることを避けるべきです。個人に不適切な報酬を与えることは、共同開発をするプロジェクトの職務をさらに邪魔することになります。
組織は、チームの測定と報酬を避けます。なぜなら、個人の行動と成果を測るほうがより簡単だからです。文化的な衝突は、チームの行動が解決策であるのに、個人に対してのみ報酬が提供される場合に起こります。チームの各メンバが異なったプロジェクトのために説明責任を持つ場合は、他のメンバとペアになることによって、その人自身の目的を進めるために費やす時間が減ることになります。人を助けると自分が傷つくのです。チームの結果に注目し、私たちは競争よりも協力を選び、このような争いを避けます。
最後は、プロジェクトチームのためのグループの一貫性 - グループの創造性(リンク):
創造的な成果は、大体、個人的な努力に関係します。ニュートン、エジソン、レオナルド・ダ・ビンチを考えてください。大きな作業が再現可能な段階にまで分解された一方で、ついこの間まで、創造性とデザインはほんの少し注目されていただけでした。創造性は、大量生産の成果を台無しにすると考えられました。
今日、作業は、その作業を実行する知識労働者のデザインと創造的な技術に頼っています。この投稿で、私たちはどのアジャイル手法が個人の創造性を育て、グループの創造性としてあまり一般に知られていないものを可能にする様々な方法を調査します。私たちは、グループの創造的な活動を妨げる点を4つと励ます点を5つ挙げて検討します。
Joanna氏とCesar氏は、非常に生産性が高いチームを作る段階的な手法を持つことを主張しているのではない。非常に生産性が高いチームを示して、これらの手法がそのようなチームを作るために必要であることを伝える特性を指摘する。また、非常に生産性が高いチームの特性を真似ることによって生産性を高めることができるだろうという望みに取り組む方法をどのように変えるかに関する指針も示す。彼らの記事は、Christopher Avery氏の効率的なチームに関する良く知られた記事とも共鳴する。InfoQでは、「アジャイルの採用に関する感覚的な障害(参考記事) (参考記事・英語)」や「責任、個人のアジャイル性、その他の親密なコミュニケーションのアイデア(参考記事) (参考記事・英語)」を紹介している。この記事はあなたの経験の共感を呼ぶだろうか?
原文はこちらです:http://www.infoq.com/news/2009/03/hyper-productive-team